KENJI HIROTA PHOTOGRAPHY

房総半島カメラマン・ヒロタケンジ

カンボジア・シェムリアップで見かけた日本人詐欺師

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約5分

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シェムリアップ観光・カフェティアーモへ再び

▼放浪30日目 2014/1/6(月)
シェムリアップの観光をほとんど終えた私は、お気に入りのカフェ、カフェティアーモへ行った。

やはりここは素晴らしいカフェだ。また5時間も居てしまった。
店内に入ると韓国系のカフェなので、「アニョハセヨ~」と声をかけられる。
国道6号線道路上にある、クロマーヤマトから西へまっすぐ歩いて20分程のケマラ・アンコールホテルの隣。

(※2016年現在は「ジャスミン・ベーカリー&カフェ」という名前で営業されているようです 出典:こちら
 

ここで、モカアイスを食べながら考えていた。シェムリアップに来て2週間が経とうとしている。

宿は居心地が良く安く、日本人が集まり
街の治安は良く、人は優しく、見どころも沢山あった。
しかし遺跡の観光で言うとそろそろお腹いっぱいになってきていた。
見る所も、コーケー遺跡など気になるが、入場料10ドルと移動費を出す程ではなかった。

パソコンで情報を集める中で、次の国のラオスについて調べ始めていた。
そろそろシェムリアップを離れる時かもしれないと思い始めていた。
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シェムリアップ観光・日本人経営美容院「Hair Salon A」

▼ 2014/1/13(月)
宿で知り合ったカメラ好きのマサトくんが、髪を切りに行くとの事で、おなじく宿で働いているエミさんと共に行くことにした。

僕は坊主で切る髪が無かったが、2人の散髪姿を撮るのが目的であった。
日本人が営んでいる美容室との事で興味津々であった。
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美容院の名前は「Hair Salon A
中に入るとかつて行った美容院の懐かしい雰囲気がした。
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美容師、兼オーナーの鈴木彰義さんはカンボジアに来てまだ3か月ほどだという。
東京で美容学校の先生や、美容室の店長をやっていそうで、
そういった人脈をゼロにして新たな地、それもカンボジアでお店を開く事は凄い情熱だと思う。

人生は無限で自由で、色んな可能性に満ちているのだなと感じた。
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公式ページはこちら→「Hair Salon A

 

シェムリアップ観光・パブストリートで会った日本人詐欺師

夕方は写真を撮りながら川沿いを歩きつつ、
一番の繁華街であるパブストリート周辺を散策していた。

バナナクレープのお店があるらしく食べに行きたくてお店を探していた。
すると横からバイクで声をかけられた。

「あれ、日本人~?」

歩くスピードに合わせてバイクに乗りながら話しかけてくる。
面長の長髪であごひげを生やしている。
芸人のなすびをもっとすっとさせたような男だ。

 「カフェ探してるの?すぐそこに電源とWifi使えるとこあるよ?」
 「そこのデザートおいしいよ。」
 「おれこれから仕事だけどすぐそこだから乗っけてってあげるよ♪」

フリーですか?と聞くと「うん♪」との返事。
バイクの後ろに乗せて貰いカフェまで連れて行ってくれた。

 「ここの席がいいよ、電源つながるし、おすすめ。」

いや~御親切にありがとうございました。
とおもむろに私が座ったテーブルの席に着いた。

 「あ、オレも何か飲んでいこうっと♪」
 ケンジ「あれ、仕事あるんじゃないですか?」

 「うん、そう、これから行くよ~。」

・・・・ここで私の中の危険予知アンテナが反応し始めた。
この人は何かある。(ゴクリ)

 

ひとまず一眼レフカメラをカバンの中にしまう事にした。
テーブルのはす向かいに座った男は、生クリームのたっぷり乗ったシェイクを注文し、それを飲みながら話を始めた。

 「ここのチョコのババロアおいしいよ~♪」
 「バナナシェイク頼むんだ~。甘々でいいね~♪」
 「これからどこ行くの?」
 「うんそう、この辺に住んでる。」
 「2年くらいかな~。」

私はこれから夜に人と会う予定がある事(実際に予定は無い)、
明日にはシェムリアップを離れる事(これは本当)を伝えると、「チッ」と舌打ちが聞こえた。

 「予定あるの?同じ宿の人?」
 「君は名前なんて言うの?」
 「オレはヨシ。」
 「たばこ持ってる?」「吸わない人?」

 「たばこ買ってこよっと。」

と言って、彼はそのまま席を離れた。

 

なんだろうかこの不快感は。
自分の心に土足で入ってくるような、嫌な気持ちがした。
そういえばお昼に宿の女性がある男の話をしていた。

他人のごはんを食べて代金を踏み倒し、大使館にマークされている男の事。
そうだ、間違いない。その男だ。

案の定、30分経ったが男は戻ってこなかった。
男が飲んだシェイク(2ドル)は私が支払う事になった。

私は悔しさよりも感動していた。
悪評高い噂の男に会えたからだ。

本人はどういう神経で立ち去ったのかはわからない。
もしかしたら、どうしても戻れない事情があったのかもしれない。
私の勘違いの可能性もある。

が、あの男には2度と会いたくは無かった。
たとえば街中で見つけて、代金を請求したとしても、
「あーゴメンゴメン♪」と、とぼけて終わるような情景が見えた。

 
後日インターネットで検索をかけてみたところ、顔が出ていた。
夕方見た男と一致した。
カンボジアのシェムリアップで有名な詐欺師であった。

嗚呼、最後に良い思い出が出来た。
そんなこんなで、シェムリアップの最終日を終えたのだった。

翌日は、プノンペンへ移動する
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つづく

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