むかしの日本のような原風景。
絶景のパゴダ(仏塔)群。
夕暮れの美しいウーベイン橋。
そして、信心深い人々の穏やかで優しい笑顔。
ミャンマーの日々を思い返すと、真っ先に彼らの親切な振る舞いと、優しい笑顔が浮かぶ。
どこの国が一番好きか?と聞かれれば、私はミャンマーと答えている。
そんな28日間を過ごした、ミャンマーの旅をまとめてみた。
*本記事は2014年3月〜4月に滞在した情報をもとに作成しています
ミャンマー(ビルマ)ってどこにある?
東南アジアの西側に位置し、中国・ラオス・バングラデシュ・インドに囲まれた国。
海に囲まれた南部や西部。北部の山岳地帯には日本が関わった戦争の歴史が残る。
多民族国家で、ビルマ語以外にも、40を超える言語が存在している。
ミャンマー28日間で訪れた街とルート
ミャンマーの28日間で、私はどういうルートで旅をしたのか。
陸路でタイの国境から入国し、ミャワディという街から旅がはじまりる。
すべて陸路で、合計10都市の充実した旅であった。
そんな、ミャンマーで訪れた街をダイジェストで紹介します。
はじまりは国境の街「ミャワディ」
一番はじめに訪れた街「ミャワディ」。もっとも緊張しながら入国した街。
タイから一気に文化が変化し、驚きを受けた街でもある。
顔に塗られた「タナカ」。腰巻スカートの「ロンジー」。地面に吐かれた噛みタバコ「クーン」。
サングラスをかけた怪しいミャンマー人に誘われ、家に招待され食事をご馳走になり。
結局お金でも取られるのか?と思いきや、何もなく、ただただ無償の親切をもらった2泊3日。
👉国境の街ミャワディ・鎖国独特の文化色濃い雰囲気〜タイからミャンマーへ陸路入国〜
経済の中心地「ヤンゴン」
軍事政権から民主化が行われ、どんどん外国の資本が入りこれから変化していくと言われていた2014年。
あれから数年経った2019年。もはや私が歩いた面影はなくなっているのかもしれない。
強い日差し。道路を走る、日本の中古車。
タイとイギリスとインドがミックスしたような街並み。
経済の中心地であり、上はワイシャツ姿で下はロンジー(ミャンマーの伝統的な腰巻スカート)とサンダル姿のギャップがたまらない。
私は熱狂しながら町を歩き、写真を撮った。
👉【ミャンマー・ヤンゴン】イギリスやインド文化の混じった街並みとその発展を見た
メガネ大仏のある街「ピィ」
都会的なヤンゴンから、それほど観光地感のなかった街「ピィ」。「ピエ」ともいう。
名物のメガネ大仏は思わずクスッとしてしまう名所。牧歌的な風景に住む子供達やおじさんたちに癒される。
👉ミャンマー・ピイにある奇妙で大きなメガネ大仏
圧巻の仏塔群「バガン遺跡」
ミャンマーで一番の観光地である「バガン遺跡」。
電動バイクをレンタルして観光しなければならないほど広大な敷地に、幾千もの仏塔が林立している。
昇る太陽や沈み行く夕日の時間は、感動的な情景を目にすることができる。(旅行記での私はあまり感動していない。)
ミャンマーで必ず訪れるべき観光地の一つである。
👉【バガン観光】町歩きで出会う暖かな人々と日本人宿「ピンサルパゲストハウス」
👉【バガン仏塔の絶景】美しいが感動せず。カメラを片手に夕日と朝日を淡々と写す日々。
顔面刺青女性の村「チン州・ミンダ村」
「ミャンマー 秘境」で検索で発見した記事を見て、どうしても行きたくなり調べて行ったバガンから申し込んだツアー。
かなりの山奥にあり、秘境感が凄まじい場所であった。
顔面に刺青をした人々に出会った時のインパクトもあり、満足のツアー。
👉ミャンマー・チン州ミンダ村(1)シュポシュポマン登場
「マンダレー」と夕日映えのウーベイン橋
ミャンマーの中でもお気に入りの夕日スポットが「ウーベイン橋」。
長い長い木製の橋。
観光地でありながら、現地の人々も生活で利用している。
橋を行き交う人々と夕暮れの情景はとても感動する。一見の価値あり。
👉【絶景夕日スポット】赤く染まるウーベイン橋の夕暮れとマンダレー観光
洋館並ぶ避暑地「ピンウーリン(メイミョー)」
暑いミャンマーにおいて、標高1000mある涼しい避暑地「ピンウーリン」。
イギリスが植民地支配していた時代に発展し、コロニアル調の洋館が立ち並ぶ独特の街。
車と馬車が行き交う風景も情緒がある。
国立の植物園は綺麗に整備され、カップルやお坊さんが休日を楽しむ姿を見ることができる。
👉ピンウーリン(メイミョー) 高級感漂う洋館が建ち並ぶ避暑地
恐怖の鉄橋「ティーボー」
ピンウーリンからティーボーへ行く鉄橋が観光の目玉(後述します)。
ティーボーの街自体は、のんびりした田舎町である。
北部にポツンとあるカフェ「ポップコーンガーデン」が素晴らしく癒される場所。
👉世界第2位を誇る迫力のゴッティ鉄橋を渡りティーボーへ
トレッキング拠点の街「カロー」
トレッキングの拠点である「カロー」。
カロー自体を歩いてもこれといって観光名所は見当たらない。のんびりとした田舎町。
👉【ミャンマーの超おすすめ観光】カロートレッキングツアー/田舎町の美しく広がる悠久の草原と丘
癒しの「インレー湖」
ビザの関係で一泊しかできず、あまり観光できなかったインレー湖。
ボートで観光できる現地ツアーがあるので観光しよう。(私はいけなかった)
👉さらばミャンマー インレー湖からミャワディを抜けてタイへ
ミャンマーの宿・ホテルはどんなかんじ?
タイやカンボジアと比べると、倍以上の価格で驚いた宿の価格。
それでも一泊あたり1200円~1500円で日本よりは安い。
以下より、泊まってよかった、快適な順に紹介してみます。
ピンウーリンの「グレイスホテル(GRACE HOTEL)」
お気に入りの宿は、ピンウーリンの「グレイスホテル(GRACE HOTEL)」。
部屋がとにかく広くて、ベッドは二つもあり、清潔で、wifiあり、もはや1週間くらい居たい衝動にかられた宿。
1泊1500円。簡単な朝食付。
参考記事👉【放浪116~117日-ミャンマー】涼しき静かなピンウーリン
インレー湖の「リメンバーイン」
インレー湖で宿泊したコスパ最高な宿。
広々とした部屋とベッド。1泊1500円。朝食付。
ビクトリア山の「Pine Wood Villa」
チン州のツアーで案内されて、何も知らされないまま決められたリゾート感のホテル。
1泊2500円でなんとも予算オーバーであったが、ベッドは清潔でふかふかで朝日が美しい宿であった。
👉ミャンマー・チン州ミンダ村(1)シュポシュポマン登場
ピィの安宿「アウンガパーゲストハウス(Aungapa Guest House)」
次に紹介する宿は庶民的な安宿。
「ピィ」の「アウンガパーゲストハウス(Aungapa Guest House)」は、部屋の作りこそ年季が入り、チクチクした掛け布団に目を瞑る日必要はあるが、バス・トイレがピッカピカである。
トレッキング中に泊まった、小さな村の民家
カローからインレー湖へ歩く2泊3日のトレッキングツアーの最中に泊まった宿。いや、民家。
汗びっしょりかきシャワーも無い宿だが、歩き疲れていたので寝れるだけで最高という心持ち。
ミャンマーの田舎町の家に泊まれた、貴重な一泊となった。
👉【ミャンマーの超おすすめ観光】カロートレッキングツアー/田舎町の美しく広がる悠久の草原と丘
ミャンマーのおすすめの観光は?
ミャンマー28日間の観光で、印象に残ったオススメの観光地を紹介します。
バガン遺跡
2019年に世界遺産への登録が決定した「バガン遺跡」。
仏塔の上から見る朝日は絶景と言えました。広大な土地であるため、2日〜3日は楽しめることでしょう。
「【放浪109~110日-ミャンマー】バガン(2)林立する仏塔群とポッパ山」
ミンダ村の顔面に刺青した女性
一番の思い出は、ミャンマー西部のチン州の山奥のミンダ村へ行ったことでしょうか。
顔面に入れ墨をした人達に出会ただけで、私は喜びを感じる事が出来たからです。
参考記事👉「【放浪112~113日-ミャンマー】チン州ミンダ(2)顔面入れ墨村の女性達」
カロートレッキング
お勧め現地ツアーが、カローのトレッキング。
どこまでも続く丘の風景が美しく、まるで空を飛んでいるような景色。
ミャンマーの小さな村々を巡り、宿泊してご飯を食べて、休憩してはまた歩くツアー。
これほどミャンマーを感じれるツアーは他にはないのでは、と感じる素晴らしいツアーです。
参考記事👉「【放浪121~124日-ミャンマー】カロートレッキング~悠久の草原と丘~」
高さ世界第2位を誇る「ゴッティ鉄橋」
イギリス統治下に作られた鉄橋。
横揺れと縦揺れの激しい列車に揺られながら、メンテナンスしているか怪しい鉄橋の上を、
ゆっくり進む恐怖と山あいの絶景を味わえる観光スポット。
列車内のミャンマー人の日常もほっこり楽しい。
ミャンマー料理はどうだった?
ミャンマーの食事は、巡り合わせが悪かったのか、美味しい!と思える料理になかなか出会えませんでした。
油っこかったり、生ぬるかったり、一味足りなかったり・・。
そんなミャンマー料理をご紹介します。
脂の塊のカレー「ヒン」
バガンからチン州へ行く途中で食べた、カレー。
カレーといいつつ、スープ?汁の部分は脂。油煮。
じゃがいもと思われていた白い部分は脂の塊で、お腹がもたれてしまった。
モヒンガー
マンダレーで食べた米麺。上に散らしたナッツが効いていてサッパリ美味しい。
ココナッツカレー
バガンの観光地で食べた、ココナッツカレー。味は覚えていない。約200円。
サモサ
カロートレッキングの料理たち
一番美味しかったのは、カローのトレッキングでコックさんが作ってくれた料理。
全部名前はわからないが、毎食毎食美味しかった。
ミャンマーの治安は?
2007年の軍事政権の時に、日本人ジャーナリストが殺された事件や、アウンサンスーチーさん軟禁の事件などから、治安は良くない印象がありました。
ただ出会った村の人々は、笑顔とやさしさで僕を迎え入れてくれました。
決して豊かではない暮らしでも、みな幸福感に満たされて仕事をして家族と慎ましく暮らしているような空気を感じました。
発展途上国によくある、目をギラギラさせた商売の勧誘や、旅行者をだまそうとする人は、ほぼ見かけませんでした。(いないとは言わない)
夜でも犯罪の匂いを感じることなく、私も幸福感に満たされながら、楽しく旅が出来たのです。
少数民族の多くいる北部では軍と小競り合いがあったり、西部の地域ではロヒンギャと呼ばれるイスラム教の人々が差別を受けて暮らしています。
観光地ならば問題ありませんが、田舎へ行く際は治安情報に気を付けて旅行してください。
外務省の海外安全ホームページを確認しましょう。
ミャンマーで使った費用は?
ミャンマー28日間の滞在費の合計金額は、66,059円(一日平均 2,359円)。
宿代は、一泊平均、1263円。食費は一日440円。観光移動費は1100円程。
東南アジアでは宿代が高い分、タイより割高な印象が強い。
食べ物や移動費は、タイと同等の物価感覚。
ミャンマーを振り返ってみて
ということで紹介してまいりました、ミャンマー。
冒頭でも書きましたが、世界放浪2年31カ国の中で、一番好きな国は?と、聞かれた時に頭に浮かぶ国が、ミャンマーです。
「旅のし易さ」で言えば、あまり環境はよくありません。
バスの移動は古い日本車でボロボロで怖かったし。
食事は自分の口には合わなかった。
暑い気候のなかで冷えた飲み物が全然無かったし(熱々のお茶が出た)。
そんなマイナス要素がどうでもよくなるほどに、ミャンマー人の「人の良さ」があるのです。
街を歩いていると、「困り事はないか?」「どこへ行くんだ?」と笑顔で話し掛けてくれて、会話が始まり。
快く写真に応じてくれたり。そのコミュニケーションがとても心地よかったのです。
軍事政権から民主化が進みにあたり、欧米の文化が入り込んで、お金儲け主義の人が増えて行くと、人の性格も変わっていがちです。
数年後に訪れた時に、この人々の暖かな、素朴な人柄のミャンマーらしさが失われていない事を願います。
もっと、じっくり、いろんなミャンマーを旅してみたいです。