KENJI HIROTA PHOTOGRAPHY

房総半島カメラマン・ヒロタケンジ

【烏魯木斉(ウルムチ)観光】トラブル!中国人に熱々ラーメンぶっかけ事件

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約4分

世界放浪2年の序盤、中国の観光をほぼ終えた私は、成都からウイグル自治区へ移動する。

この時期のウイグル自治区は、中国人とウイグル人で小競り合いの事件が多く起こり、治安を心配していた。
宿のスタッフは大丈夫大丈夫と言っているが念のため、それほど長居せずに次の街へ移動する予定である。

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寝台列車で成都から烏魯木斉(ウルムチ)へ

▼放浪214日目 2014/7/9(火)
成都の観光をたっぷり終えて、宿のジェシカちゃんとエヴァンに別れを告げた。
一緒に登山をして楽しかった。可愛かった。ありがとう。

背中とお腹にバックパックを担ぎ、私はウルムチ行きの寝台列車に乗り込んだ。
烏魯木斉まで40時間を超える長い長居列車の旅のはじまりだ。

寝台チケットの種類は下段、中断、上段とあり、私は一番安い上段のチケットを購入していた。529.5元(8400円)。
上段が一番プライバシーを守れるので好きだ。

たっぷりと暇つぶしが出来るように、iPhoneの拡張バッテリーを買っておいた。

だだっ広い荒野を眺めながら、列車に揺らり揺られ続けた。
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トラブル!中国人にカップラーメンをぶっかける

▼放浪215日目 2014/7/10(水)
中国の列車にはいつでも熱々のお湯が出る機械が各車両に配備されている。
これを使ってお茶やラーメンを沢山飲むことが出来る。

ある時、熱湯のカップラーメンを持って自席まで戻る途中、
ふいに列車の急ブレーキが掛かりすれ違い様の子供とぶつかってしまった。
バランスを保つ拍子に熱湯がカップからこぼれてしまい、運悪く側に座っていた中国人青年の背中にかかってしまった。

青年は熱さのあまり、もんどりうってTシャツを脱ぎだした。
シャツにはラーメンスープの染みが広がっていた。
青年は私を睨んでいる。
高温の熱湯が背中にかかってさぞや熱かっただろう。

私は全力で「トエブーチー!トエブーチー!」と謝った。
これは殴られても仕方がない事をしてしまったと思った。

しかし、青年は落ち着きを取り戻すと、冷静に「大丈夫大丈夫」とジェスチャーで返してくれた。

なんという紳士だろうか。
中国は色々な批判があるが、私が出会う人々はどれも素晴らしく優しい人ばかりだ。

中国人青年、本当に申し訳ない事をした。

烏魯木斉(ウルムチ)到着

▼放浪216日目 2014/7/11(木)
午前10:30、40時間の列車移動が終わり、烏魯木斉(ウルムチ)駅に着いた。

朝、右も左もわからぬまま駅を出ると、声を掛けてくる青年が居た。
穏やかな笑みを浮かべたこの中国人は誰だ?と思っていると、成都で会った旅人、私と同じ名前のケンジ君だった。(※以降紛らわしいのでノグケンと呼称する)
彼とは成都の宿で会い行く先が同じであったのでウルムチで落ち合う事になっていたが、ここで会うとは思わなかった。

烏魯木斉(ウルムチ)の観光

宿泊した宿は「麥田国際青年旅舍」。Wi-Fiもあり、清潔感もあり、ヨーロッパの宿のような快適さである。
※ウルムチの宿情報はこちら→「烏魯木斉(ウルムチ)宿情報(Booking.com)

彼と宿に行き、ウルムチの街をぶらぶらとする。
ノグケンは果物を購入するみたいだ。

ハマったウイグル料理「ラグ麺(ラグメン・ラグマン)」

ウイグル料理のラグ麺が鬼のように旨い。
これは毎日でも食べられるのでは無いだろうかという勢いだ。

 

烏魯木斉(ウルムチ)の治安

最近のウイグル人と中国人との衝突するニュースがよく報道されていたいた為、怖がりながらウルムチを歩いたが思っていたほどの危険は無い。
街にはウイグル人が多く居ると思っていたが、町の中心はとても都会で中国のよく見る地方都市の様相であった。
どんどん中国人が進出をして、開発をしているのだろう。

 

烏魯木斉(ウルムチ)からカシュガルへ夜行バス移動

▼放浪217日目 2014/7/12(金)
ノグケンが前もって買っておいてくれた、寝台バスチケットでカシュガルを目指す。305元(4880円)

乗客に中国人の姿は少なく、顔の濃いウイグル人の目だった。
目は大きく彫りの深い、美男美女が多い気がした。

街を離れると窓から見える景色は、土色の剥げた岩山がどこまでも続く荒野だった。

明日にはパキスタンやキルギスタンの国境に近い、「カシュガル」という街へ着く予定だ。

つづく

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