2年・31カ国の旅の中で、最も心の平安を与えてくれたエジプトのダハブ。
バックパッカーの間ではかなり有名なのに、親しい友人周りにはほとんど知られていないリゾート地。
帰国してからも思い返しては、胸が苦しく切なくなってしまうほどに大好きな街「ダハブ」の魅力をお伝えします。
(*2015年3月〜6月に滞在した情報をもとに作成しています)
ダハブってどこですか?
北アフリカに位置するエジプト。その東部のシナイ半島の東沿岸にあります。
北にイスラエルやヨルダン、東にサウジアラビアが程近く、紅海沿岸の美しい海沿いにある街です。
首都のカイロからダハブへは夜行バスで約9時間ほど。
飛行機で東京からエジプトへは、アブダビを経由して首都のカイロまで21時間。
スカイスキャナーで検索すると、往復で10万円程でチケットを販売していました。時期を選ばなければ安い!
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さて、そんなダハブの何が良いか、語って参ります。
ダハブは海がこれでもかと美しい
「紅海」沿いにあるダハブは、もうこれでもか!という程に海が透明で蒼いです。(紅くない!!)
写真は少しだけ青みを強調した加工をしていますが、いかがでしょうこの蒼さは!
ダハブはダイビングスポットとして有名で、日本人を含めてたくさんのダイバー達が楽しんでいました。
現地で格安(3万円くらい)でダイビングライセンスを取得することが出来ます。(日本人インストラクターも常駐していました)
僕はお金が掛かるのを嫌い、シュノーケリングや日焼けを毎日のように楽しみました。
シュノーケリングだけでも「う美しすぎるっ!これは、リアル水族館だっ!」と雄たけびをあげるほどの透明度と魚の豊富さでした。
ダハブの中でもお気に入りの場所だったのが、街の中心から南へ30分くらい歩いた場所にある「ラグーナ」でした。
一人で泳いだり。潜水してみたり。ただプカプカ海で浮いてみたり。疲れたら砂浜で日光浴をしたり。
最終日は一人でこの海を見ながら、ダハブとの思い出を走馬灯のように振り返ったものです。
なんという幸せ。
ダハブは洒落たカフェが沢山である
Wifiが利用出来る開放的な場所でパソコンを広げては、日がな1日ブログを書いたりしました。
波の音を聞き、遠くにサウジアラビアの大陸を眺めつつ、美味いシェイクを飲みます。
「マンゴーマンゴー」というアイスとシェイクが合わさった飲み物が旅人のブログなどで話題でした。
個人的にはシナモンとバニラのシンプルなシェイク(名前忘れた)が、僕のお気に入りでした。
このうえない幸せ。
ダハブの動物達がかわいいっ!!
ダハブには放ったらかしの、動物が沢山いました。
異臭を放ちながら、山羊が街をブラブラしていたり。
カフェへ行けばおこぼれを貰おうとする猫ちゃん達がすり寄ってきたり。
そして、思い出すと胸が苦しくなってしまう要因の一つが、こちらのネスカフェさん。(野良犬の名前)
ある日、街を歩いていると向こうから大型犬が歩いてきました。
ベトナムやカンボジアでイヌ嫌いになっていた僕は、いつでも逃げれるように構えていると、ふと目の前で立ち止まり、ゴロンと仰向けになり腹を見せてきたのです。
さらに前足で僕をつつき、撫でて撫でてと言わんばかりです。
初対面にも関わらず、急激に距離を縮めてきたネスカフェさんに戸惑いながら、僕も徐々に心を開いていきました。
ネスカフェさんは絶対に吠えないし、怒らない。そして誰にでも優しい。
野良イヌなのにとても清潔感があり無臭でした。
ダハブへ旅立ちの日、後悔が無いようにネスカフェさんを一方的に抱きしめて、別れを告げました。
犬界の中で一番大好きだ、ネスカフェさん!
ダハブは物価が安いっ!
ダハブは物価がとても安い!
食事は基本的に宿でシェア飯を食べますが、時折外食をしたくなると「コシャリ」というエジプトのソウルフードを食べます。
米と豆とパスタと揚げ玉ねぎのトマトソースかけ。一食あたり112円(7ポンド)。炭水化物ばかりだけど割とおいしい!
たまに贅沢な気分になると、イタリアンレストランへ行ってカルボナーラを食べていました。480円(30ポンド)。濃厚で美味い。かなりオススメです。
ダハブの食事については、以下の記事にまとめました。
→ 海外格安リゾート地エジプト『ダハブ』〜海沿いカフェの安くて美味しい食事たち〜
ダハブは宿も安く、僕は「ディープブルー」というゲストハウスに泊まっていました。
男女混合ドミトリー(相部屋)で1泊320円(20ポンド)。(女性用のドミトリー有り)
実際に使っていたベッドは満杯になる事は少なく、ストレス無く過ごす事が出来ました。
これらの安い物価のお陰で、宿代と食事代や観光費も含めて72日間滞在で、合計82,700円の出費でした。
1日約千円ほど、1ヶ月で3万4千円です。爆安!
(*2015年3月時点の物価とレートで計算しています)
ダハブの愉快な仲間達
宿泊していた安宿の「ディープブルー」。
ここでは多くの日本人や、外国人が滞在していました。
大学生や自転車世界一周旅人、ラクダ使いの旅人、マクラメ作家、カメラマン、キャバクラ嬢や、トランペット奏者など、年齢や出処不明の様々な怪しい旅人と出会い別れました。
彼らとは宿で沢山の料理を作りました。
カレーやクリームシチュー、ハンバーグやカルボナーラまで。数百円で激うま日本食をみんなで食べたものです。
詳しくは、毎日料理を作ってくれた大ちゃんママのブログを参照してください。(こちら→世界一周!旅してゴメン!!)
またある日は、お隣の宿「セブンヘブン」に呼ばれ、バーベキューをしてファイアーダンスショーを見たり。
モーセが十戒を授かったと言われる聖地シナイ山へ登り、神々しい朝日を浴びたり。
同じ屋根の下で共に食事を作り、ご飯を食べて寝る。
毎日入れ替わる赤の他人の旅人達と、家族同然の暮らしをする生活はとても奇妙で楽しかったのです。
一言も言葉を交わさず別れる旅人もいれば、もっと時間を過ごしたかったなぁと寂しさを感じる別れもあり。
皆と過ごした日々が、数年経ったいまでも頭の中を駆け巡ります。
そしてダハブを思い出すと胸が苦しい
という事でダハブの思い出を振り返ってみました。
ダハブには気付けば1ヶ月経ち、その後渋々首都カイロへ移動してしばらくして「うおお!また行きたい!」と舞い戻って更に1ヶ月も滞在しました。
働きもせず、毎日海へ行き、ご飯を食べ、ブログを書いている日々に、「ああ、オレはなんてダメ人間なんだ!?」と自分を責めたてた時もありましたが、そんな僕をダハブは全て包み込んでくれました。
何もしなくて良い。生きていれば良い。人生が嫌になったらダハブで休憩すればいいと言ってくれたのです。(多分!)
この時長旅で疲れていた事や、スペインの巡礼で1ヶ月歩きまくって体が疲れ果てていた反動もあり、長居をしてしまったのもあるでしょう。
ダハブは楽園でもありますが、人間をダメにしてしまう危うさも内包しています。
まあダメならダメでいいか!と自分を認めて、皆さんも是非ともピラミッドを見たついでに激安リゾート地ダハブへ行ってみてはいかがでしょうか!?