KENJI HIROTA PHOTOGRAPHY

房総半島カメラマン・ヒロタケンジ

冬のサンティアゴ巡礼[20〜21日目]巡礼の難所フォンセバドン峠

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約5分


世界放浪2年間の旅で最も心を熱くさせてくれた、スペイン巡礼31日間の旅の記録20〜21日目です。
今後巡礼する人や興味がある人へ向けて、そしてもう一度脳内で旅をしたい自分の為に情報を記録しています。

サンティアゴ巡礼ってなんなの?という人は、以下の記事をはじめにご覧くださいませ。
スペイン巡礼31日間!絶景・友情・感動の780キロを超えたサンティアゴ巡礼の費用と絶対に行くべき5つの理由
冬のスペイン巡礼-準備編・旅に必要な持ち物や情報

・本記事は、2015年1月~2月に旅した情報を元に作成しています

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サンティアゴ巡礼20日目の朝

▼放浪416日目 2015/1/27(火)
寝袋から這い出て体の痛みを堪えながら、のそのそと出発の準備をする。
昨日に引き続き今日も思うように体が動かない。

朝日を浴び、足を引きづりながら少しずつ歩き始める。

ずっと歩きたかったヨーロッパの田舎町を歩いている。が、辛くて景色を楽しむ余裕はあまりない。
なんでこんな辛いことをしてるのだろう、と嫌になってくる。


30分ほど歩くとすぐに体力は限界を迎える。すべての荷物を降ろして体を横たえて、数分間眠りに入る。
また下ろした荷物を背負うのにも体力を消耗するので休憩も一苦労である。

Photo by cats

午後2時。大きな町が見えてきた。

アストルガという町に到着した。
今日はオスピタル・デ・オルビゴ(hospital de orbigo)からアストルガ(Astorga)までの16.5キロでやめる事にした。

テラス付きの素敵なアルベルゲで韓国人のチョルが買ってくれた沢山の肉を買って調理してくれた。
私はトマトとチーズを交互に挟んだ食べ物「カプレーゼ」が好きでこれを作った。



Photo by cats

夜の空いた時間で町散策をした。
アストルガはチョコレート発症の地らしく、お店にはたくさん種類が売っていた。が買わず。
1日を終えた。

巡礼20日目データ
歩行距離・・・・・・16.5キロ(残り268キロ、累積517キロ)
使ったお金・・・・・10ユーロ(宿?ユーロ、食10ユーロ)

サンティアゴ巡礼21日目の朝

▼放浪417日目 2015/1/28(水)
朝8時半頃。毎日すっかりおなじみのメンバーと出発した。

遠くには雪化粧をした山が見えている。この先あの山を超えていく事になるだろうか。きっとそうに違いない。

お昼ご飯。
スペインは生ハムが安く買えるので、それとチーズを挟んで昼食とすることが多い。これがけっこう美味いので飽きない。

Photo by cats


15時。山道に入り気温も下がってきた。
ここは巡礼路の中でも難所の一つ、「フォンセバドン峠」を歩いていた。

雪と風と霧に吹かれながら歩く。登り坂は己に気合を入れないと登れないので、逆に気持ちが奮起してくるから不思議だ。

時々ホワイトアウトのような真っ白な視界に阻まれて方向を見失いながら、斜め前方の地面を見ながらただただ歩く。

夕方5時。目的地である「フォンセバドン(Foncebadon)」に到着した。
山道も含めた26キロは、寒さも重なって体を相当に消耗させていた。


町に人影はなく、まるでゴーストタウンのような装いである。
その中でも現役のアルベルゲ(巡礼宿)があり、中を覗くと別れ別れで歩いていた仲間たちがすでに到着していた。

Photo by cats

暖炉のある山小屋のような宿で冷えた体を温める。心と体の緊張が解かれた私はヘナヘナになってしまった。
今晩のメニューは、宿主が作ってくれた大量のパエリアを皆で食べる。
悶絶するほどに美味い。沢山歩いたので何でも美味いと感じるのは当たり前かもしれないが。

今日も沢山歩き、飲めないワインで乾杯して1日を終えた。全力で頑張った。明日も頑張ろう。

つづく

巡礼21日目データ
歩行距離・・・・・・26.3キロ(残り236キロ、累積544キロ)
使ったお金・・・・・18ユーロ(宿17ユーロ、食1ユーロ)

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