KENJI HIROTA PHOTOGRAPHY

房総半島カメラマン・ヒロタケンジ

【鋸山尾根歩き・石の階段コース編】忘れ去られた古えの登山道

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約5分

鋸山の登山ルート全部登ろうシリーズ」第四弾、鋸山石の階段コース編。

この人がほとんど通らない忘れ去られた登山道は、雰囲気のある苔むした階段と、尾根へ出れば金谷の海、保田の海の絶景を味わう事ができます。
所用1時間ほどで、ゴールは鋸山ロープウェーの山頂駅。
気軽に登る事ができるルートです。

■ 鋸山の8つの登山ルートについて、以下の一覧をご確認ください。

登山道 備考
鋸山ロープウェーコース  初心者向け。片道五分で山頂へいける。
関東ふれあいの道コース  片道40分のハイキングコース。
車力道コース  一番おすすめ。見所をほとんど網羅できる。
石の階段コース  渋い登山コース。マニアック向け。
安兵衛井戸と沢 コース  上級者向け。未整備の登山道。
アドベンチャー コース
林道コース  メインの観光ルートと外れた登山道。
大沢水仙の里 コース

※鋸山の全体の観光の特徴については、以下の記事にまとめました。
👉【のこぎりやま観光-完全ガイド】『鋸山』を30回以上登頂した現地民が後悔しない楽しみ方をまとめてみた。「ラピュタの壁」「地獄のぞき」と温泉・グルメを巡る【千葉の秘境】

鋸山のトイレについては以下
👉【鋸山のトイレまとめ】浜金谷・日本寺・ロープウェイ周辺のお手洗い場所全部

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鋸山石の階段コースの概要

今回ご紹介するルートは「石の階段コース」。
ロープウェー乗り場の脇道から出る登山道。
足がガクガクしてしまう長く辛い階段を登り、1時間ほどでロープウェーの山頂駅に到着する。

※以下のルートは石の階段コース〜鋸山ロープウェー〜地獄覗き〜日本寺大仏〜保田
へ抜けるルートです。

以下から詳しい登山ルートを紹介したい。

鋸山ロープウェー山麓駅からスタート

登山道は鋸山ロープウェーの麓に存在している。
駅の正門に入らずに、右の道へと進む。

まっすぐ進むと、すぐに分岐の道が現れる。
右は「金谷城スポーツセンター」で、会員制の施設なので立入はできないので、左手の駐車場方面へ向かう。

少々傾斜のきつい坂道を登る。

ここで分岐点が見えてくる。
左は、鋸山ロープウェー第二駐車場。ここへ右へ進む。

鋸山登山道・石の階段コースの入り口

しばらく進むと「落石注意」の看板が見える。
これが「石の階段コース」の登山道入り口。(場所はこちら→Google Map

東京大学地震研究所 鋸山地殻変動観測所

ちなみに、直進すると「鋸山地殻変動観測所」の施設が現れる。

謎施設だなと思っていたら、しっかりとホームページも存在していた。
昭和34年に設置されたもの。
※参考:鋸山地殻変動観測所

石の階段コースへ進む

鋸山地殻変動観測所の道を少し戻り、いよいよ登山道へ入る。
落ち葉と苔がすごい事になっている。

鋸山最古の登山道と言われている「石の階段コース」。
現在は公式の地図を見ても、このルートを見つけることはできない。

登山道の利用者がいない影響で、階段には落ち葉や雑草が行く手を阻む。

古代遺跡を歩いているような世界観。

古い石階段ではあるが、劣化や腐食などは見受けられない。
鋸山の石で作られたであろう階段は、高度な石職人の技術が今も生きている。

金谷を一望できる美しい眺望

登りはじめて15分ほどで、木々が開けた場所に出る。
金谷の街並みを一望できる、素晴らしい景色。

金谷ッ娘の詩とお地蔵さま

厳しい階段を登り息を切らしていると、コンクリートに囲まれた箱が見えた。

中を覗いてみると、お地蔵さんがみえる。

内部の壁に張り紙がされているが、雨や湿気のにじみで読む事ができない。
かろうじて、一枚の紙を読む事ができた。

金谷の詩のようだ。

「金谷ッ娘」 葉養 宇之助
金谷むすめは お嬢さん
セーラー服は 似合います
多感な年頃 春だもの
おてんばさんも 声変わり
お化粧真似て 澄まし顔
歌に踊りは 親譲り
きれい素敵で 賢いは
あたしは あたしは 金谷ッ娘

鋸山の尾根と山頂へ

1.5kmほど階段を登っていると、左右が切り立った細道が現れる。
鋸山の尾根が現れる。細い断崖なので恐怖を感じてしまう。

右側は保田の海が、左側は金谷側の絶景が見える。

しばらく平たい道が続き、もう登りは終わりかと感じはじめたその時、
目の前に人工的な建物が見えてきた。
あっという間に、ロープウェイ乗り場の山頂駅に到着した。

ロープウェー乗り場の裏手をぐるりと進むと、建物へ入る階段を見つける事ができる。

猫ちゃんが出迎えてくれた。

鋸山ロープウェー・山頂駅に到着

ここで鋸山ロープウェーの山頂駅に到着。
階段を登ると「鋸山山頂」の看板が見える。

金谷の街と東京湾の絶景。海の向こうには横須賀の景色が広がる。

展望台から反対、南側は館山方面・内房の形を見る事ができる。

これ以降のルートは、鋸山登山・ロープウェー編と重複するので、以下のブログ記事をご覧ください。
👉【鋸山ハイキング-ロープウェー編】片道4分で絶景と石切の歴史を学べる短時間観光におすすめのルート

鋸山登山・石の階段コースまとめ

という事で、鋸山のマニアックなルート「石の階段コース」を紹介させて頂きました。

石の階段コースはこんな人におすすめです。

体力に自信の無い人→ロープウェーですぐ頂上へ
時間はないけど登山したい →片道1時間でロープウェー山頂へ
海の絶景をみたい →東京湾の絶景を楽しめます
裏の鋸山をみたい →最古の登山ルートで歴史を味わえます

以上で、鋸山「石の階段コース」の紹介を終わります。
お読みいただきありがとうございました!

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