KENJI HIROTA PHOTOGRAPHY

房総半島カメラマン・ヒロタケンジ

シゲトゥマルマツィエイ(ルーマニア)からスラティナ(ウクライナ)へ陸路国境超え

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約4分


世界放浪2年の中盤、東欧を旅していた私は、
ルーマニアの国境の街「シゲトゥマルマツィエイ」からウクライナの「スラティナ」の街へ。

ウクライナ8日間の旅のまとめは、以下を参照してください。
👉【戦争中のウクライナ観光8日間】旅の費用や治安、1年経過した旅を振り返って

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ルーマニアからウクライナへ

▼放浪362日目 2014/12/4(木)
ルーマニアの北部の田舎街、「シゲトゥマルマツィエイ」にて気持ちの良い朝を迎えた。
今日はルーマニアからウクライナへ国境を超える日。絶好の国境超え日和である。
01シゲトゥマルマツィエイの宿

朝9時半に宿を出て、辛気臭い印象の拭えなかったルーマニア最後の景色を目に焼き付けながら国境へと歩く。
次の国、ウクライナはどんな国だろうか。
02シゲトゥマルマツィエイの街並み

宿から歩いて20分程、国境のイミグレーションにたどり着いた。
シゲトゥマルマツィエイの地図
03ルーマニア側国境

変な言いがかりを付けられるのでは無いかと、いつも国境超えの時は緊張してしまうのだが、あっけなく手続きを終えた。
出国スタンプを押されて建物を出ると、木製の風情のある橋が現れた。
04ルーマニアとウクライナの橋

下にはティサ川と呼ばれる川があり、向こう側がウクライナのようだ。
最近はバスでの国境超えばかりで、歩いて国境を渡るのは久しぶりで気分が弾む。
05ティサ川

ウクライナ側の入国管理局スタッフも愛想が良く、私をジャパニーズだと知ると係員はマンガの「NARUTO」が大好きだ!とアピールしてきた。NARUTOは知っているが、4話くらいで見るのをやめてしまった。詳しくなくてすまない。

ウクライナ入国・スラティナの街

午前11時、14か国目のウクライナに到着した。
国境の街、「スラティナ(Солотвино)」に入った。
05ウクライナ入国

入国したものの右も左もわからない。
スラティナの街の情報を事前に調べておらず、まずは町の中心まで歩いてみる事にした。

街並みはルーマニアのそれとあまり変わり映えはしないようだ。
ヨーロッパの田舎町という雰囲気で、古い建物は多いが治安の悪さは感じない。
06スラティナの街

携帯の地図を頼りに歩き、廃れたような小さな駅を発見した。
誰もいない駅舎の中に入ると時刻表があり、次の目的地リヴィウ行きは夕方発のようだ。
一番下にスラティナ→リヴィウと書かれている事が雰囲気でわかる。
08スラティナの時刻表

1時間程待つとスタッフが来て、チケットの窓口が開いた。
「リヴィウ」への寝台列車の値段は、79フリヴニャ(624円)とのこと。
10時間以上かかる夜行列車が、たったの600円である。何かの間違いでは無いかと思うほどに安い。
それもそのはず、ウクライナは東部でロシアと紛争真っ只中で、貨幣価値が下がり続けていたのだ。
おそらく東欧の中で一番安いかもしれない。
スラティナの列車

スラティナの街歩き

夕方まで時間があるので、ブラブラと街歩きを楽しむ。
07スラティナの風景

私好みの立派な廃墟もあるではないか。田舎の場末感が堪らない。
10スラティナの廃墟

腹が減り歩いてみつけたレストランには、萎れたホットドッグしかなかった。
ここで3時間程時間を潰した。
09スラティナのレストラン
場所はここのレストランです。

夜行列車でウクライナへ

17時25分。夕暮れ迫るなか列車に乗り込む。
11スラティナの夕暮れ

全然下調べしなくても、踏み出してしまえば前に進むしかない。なんとなるものである。
それにしても盛り上がりの無い一日ではあったが、はじめての国は心情では結構ドキドキなのである。
国境超えの参考になれば幸いである。

定刻通りに列車は出発し、次の街、リヴィウへと行く。

 
つづく

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