KENJI HIROTA PHOTOGRAPHY

房総半島カメラマン・ヒロタケンジ

中国(桂林・陽朔)観光・水墨画の絵画の中を歩くようような奇山が続くカルスト地形の絶景!

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約6分

世界放浪2年の旅をはじめて一週間経過した私は、中国の桂林にたどり着いた。
ゆるやかな流線型を描く、奇妙な山々がどこまでも続く景色は、
水墨画の世界に入り込んだような絶景が広がっている。

陽朔をメインに観光し、安宿や観光情報を記録した。

※本記事は2013年12月に旅をした記録を元に作成しています。

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広州から夜行バスで桂林へ

▼放浪8日目 2013/12/15(日)
広州から夜行バスで桂林にたどり着いた。
広州から桂林

バスを降りればすぐに水墨画の世界がある思いきや、目の前には日本の地方都市のそれと変わらない街並みが広がってた。
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ここ桂林の観光として「漓江下り」が有名であるが、噂によると値段が高いらしく400元(6800円)ほどするらしい。
節約家のバックパッカーたちは南にある、「陽朔(ヤンシャオ)」に溜まるとのこと。
バスターミナルでチケットを買い、30分毎に出ているバスに乗った。
約一時間程で陽朔に着いた。
桂林から陽朔

雨が降り、体は冷え、吐く息は白く、荷物は肩に食い込み、移動の疲れもあり私の気持ちは重くなっていた。言葉が通じない国で少しストレスを感じ始めていた。

「ああ、疲れた・・。」

独り言を言いながら、30分程歩き陽朔の中心地にたどり着く。
西街というメインストリートは、中国にあって中国でない場所との事。

欧米人が多く滞在するらしく、カフェやバーなどが立ち並び、英語の出来る中国人が多い。
たしかに洒落ていた。

しかし、オフシーズンなのか人はまばらであった。

私は西街に近い宿に宿泊する事にした。一泊80元(1360円)。
トイレの便座が壊れてたり、クーラーはきかなくて寒いし、お湯は5分後くらいに出るし、
色々不満はあったが、日本と比べて格安だと感じた。

初日はゆっくりと疲れを取る事にし、一日を終えた。

 

桂林-陽朔の観光へ

▼放浪9日目 2013/12/16(月)
昨日までの雨がようやく上がり、スッキリとしない天気であったが陽朔周辺を歩くことにした。

私はカメラを片手にとにかく歩いた。
交通量が多く、空気があまり良くないのか喉が痛くなったくる。

川沿いにて、桂林らしい風景にも出会えた
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偶然迷い込んだ路地裏は、タイムスリップした気持ちにさせてくれた。
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そうして1日が終わっていった。

陽朔は一泊の予定であったが、まだ不完全燃焼な気持ちは拭えなかった。
もっと街を堪能したい。古い町の写真撮りたい。
明日は晴れる。という事でもう一泊することにした。

私は宿の受付の女性に、つたない中国語で言った。

「明天(ミンティエン)一天(イーティエン!)」(明日!もう一泊!)

 

桂林-陽朔観光・レンタサイクルで駆ける

▼放浪10日目 2013/12/17(火)
陽朔にはレンタサイクル屋が結構ある。
道のそこかしこに居る勧誘のおばちゃんに乗っかり10元で自転車を借りる事が出来た。
保証金?として200元を加えて払う。(←返却時に返ってくる。)

私はママチャリのような自転車に乗り、とにかく南へ走らせた。
車の排気ガスが多く息苦しさを我慢しながらとにかく走った。
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南に10キロ程離れると高田郷という都市があり、その先にある銀子岩を目指していた。
が、走れども走れども着かない。

2度、3度と物売りの人に道を聞いたが、まだ先だと言う。
私はもう戻ろうかと迷ったが、ここまで来たら と行くことにした。

時折望めるのどかな風景に癒されながら。

後で調べてわかったが片道18キロのところに銀子岩はあった。

2時間程走って着いたものの大した見どころは無く、中にある大規模な鍾乳洞が見せ場らしかったが、興味が無く引き返すことにした。

桂林-陽朔観光・月亮山の水墨画の世界

17時までに自転車を返さなければならない中で、時間との兼ね合いで「月亮山」に登ることにした。
ポッカリと口を開けた山である。

見た目通り、勾配が激しく、厳しい登山であったが
期待通り、眺望が素晴らしいものであった。
これぞ桂林、水墨画の世界!と思ったのだ。
水墨画の世界

帰りの自転車の中で私は自問した。この一日で陽朔を終えて良いものか。

「川下りをしていないではないか。」
「いや壮大な桂林の山々の風景は堪能できたし終えて良いのではないか?」
「田舎の風景も満足に撮れていないのではないか?」
「いや先を急いだ方が良いのでは無いか?」
「おい、後悔の無い旅を目指しているのではないか?」
「そう、後悔のない、やりきったと思える旅にしたいのだった。」

結論の出た私は宿に着き、受付の女性のこう言った。

「明天(ミンティエン)一天(イーティエン!)」

続けて

「喜欢(シーホアン)陽朔(ヤンシャオ)」

すると、受付の女性は私に言った。

「不喜欢(プーシーホアン)」

その場では意味が分からなかったが、「嫌い。」という意味である事を知った。

「私は陽朔が嫌い。」と言ったのだ。
結局陽朔のどこが嫌いなのか、聞く機会は訪れなかった。

 

桂林-陽朔観光・興坪(シンピン)へ移動

▼放浪11~12日目 2013/12/18~19(木)
漓江下りのゴールとなる街が
桂林と陽朔の中間に位置する、興坪(シンピン)にあり
ここには古い街が残されているとの情報があり行ってみる事にした。

中心地から歩いて30分かけて陽朔のバスターミナルへ行ったところ、「ここからは興坪へは行かない」
「あっちだ」との事。
西街(中心地)のほうに別のバスターミナルがあるらしかった。

「そこまでバイクで乗せてやる」と言うしぐさで、80元でどうだとの事。
笑止。バスなら7元で行けるだ。と無視していたところ、10元に値下がりした。

交渉成立して、バイクの後ろに乗るとすぐに下された。あれ。
おっちゃんは「ここで、興坪行きのチケットを買えば行ける。」と言っている。
いやいや、直接行くんじゃないのかよと思いながら、もう面倒になり興坪行きのバスチケットを買った。
40分程で着いた興坪(シンピン)にたどり着いた。
陽朔から興坪

 

桂林-陽朔観光・興坪の古い街並み

ここは私が求めていた、古い街並みと暖かい人達の空間が広がっていた。
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やや作られてる感はあったが、己のマニアックなツボを突いた風景に鼻息を荒くしたのは言うまでもなかった。
その後、老寒山へ登り、絶景を堪能し、

私の心は満たされた!と確信できた。
明日桂林を離れようと心に決めたのだった。

つづく

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