KENJI HIROTA PHOTOGRAPHY

房総半島カメラマン・ヒロタケンジ

ベトナムのハノイではぼったりに遭遇する。ベトナムの治安情報など

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約6分

世界放浪2年の序盤。
高速バスで中国から国境を越え、ベトナムのハノイに到着した。
街歩きでは、靴の修理屋に予想を上回る金額を請求されて泣き寝入りしてしまう事件が起こった。

本記事は、そんなハノイに滞在していた時の旅行記である。

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中国の南寧からハノイへ国境超え

▼放浪15日目 2013/12/22(日)
朝8時、中国の南寧からハノイへ行きのバスに乗りこんだ。
となりの席に座る勉強の出来そうな黒縁メガネの女の子に話しかけてみた。
彼女は中国人だったのだが、言葉が通じず、身振り手振りや絵や漢字でコミュニケーションを試みたが、楽しい会話は生まれなかった。

ベトナムの入国審査を終え、バスは首都のハノイに到着した。
街の中心地に着き、バスから降りると、5・6人の男たちがすごい勢いで迫ってきた。
しかもかなり近い距離である。
バイクタクシーの呼び込みの男たちで、非常に粘着で鬱陶しく感じてしまった。
集団の輪から抜け出し、バスで隣に居た女の子を見つけた。

ここは街のどこかわかる?
うーん。わからないけど、すぐに友達が来るから待ってて!

しばらく待つと、利発そうな女性が遠くから現れた。
韓国のアイドル、KARAのメンバーに居そうな、イマドキ感が溢れている。
彼女は英語が少しできたので、私と会話が出来た。

これから私たちは近くの大学に行くけど、あなたホテル決まってるの?

ケンジ「いや決まってないのだけど、どっか安いホテルを知ってる?

うーん、わからないけど・・。じゃあタクシーに一緒に乗って探しに行きましょう!

旅の序盤で、現地でこんなにも親切にされたのははじめてだったので感動した。
KARA似の子は、見事なベトナム語でタクシー運転手と話していた。
中国語、ベトナム語、英語を操る、トライリンガルというわけだ。

タクシーが停まり、代金を払おうとすると、彼女はちっとも受け取ってくれなかった。
「友達だからお金はいらないわ!」
と言って、まったく受け取ってくれず、不承不承恩恵を受けることにした。

三人で安宿街を探し歩いたが、どれも高いか満室であった。
私はガイドブックに載っていた安宿はどうかと相談すると、その場所も一緒に探してくれた。
運よく空き部屋があり、部屋も良い。
ここに決めた。

 
親切にしてくれた二人とも、ここでお別れだ
KARA似の子は英語の言葉を選びながら言ってくれた。

 KARA「もし、ベトナムで困った事があったら電話して!」

もちろんだ。私も友達になりたいと思っていたのだから。
中国の子と友達になれるなんて素敵な事だ。
そして私も事前に書いておいたメールアドレスを渡し、別れを告げた。

 ケンジ「もし君が日本に来る事があったら、おれが案内するから!」
バイバイ!と言って2人と別れを告げた。

そしてあれから2週間以上経ったが、メールが来ることはなかった。

 

ハノイの街を散策する

▼放浪16日目2013/12/23(月)
ベトナムのハノイは暑いかと思いきやそうでもなく、夜は結構冷えた。
バイクの量も中国南寧と同じくらいで、想像の域を出る程の驚きはなかった。

ハノイはあまりにも都会で、カフェが建ち並び結局日本にでもあるような見たことのある風景ばかりであった。

近代的な風景で安心感はあるが、その国独自の風景が無い事でつまらなさも感じていた。
香港・中国と旅に出て3週間経ち、結局は上っ面の観光気分の旅でしかない現状に嫌気がさしてきていた。
もっとその国の人と交流がしたいのだ。人との交流がその国を知る事だと思っていたからだ。
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靴の修理屋のぼったくり屋

▼放浪17日目2013/12/24(火)
もうハノイ観光は十分と感じ、南にある古都フエへ移動する。
夜の列車にはまだ時間があり街をブラブラしていた。

歩いていると足元に違和感があり、下を見ると自分の靴を触っている男が居た。
なんだなんだと思い立ち止まると、男は靴の剥がれたゴムを見事な手さばきで補修し始めた。
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顔を上げ、「ワンミニッツ、ワンミニッツ」

困惑した私に構わず、男は黙々と靴を脱がし、用意していたサンダルをはかしてくれた。

 ケンジ(もー、商売上手だなー。まー多分500円くらいだろうし。いっかな。)

しばらくするともう1人男がやってきて、もう片方の靴修理をはじめた。

 ケンジ「写真撮っていいかい?」

何かの記念だと思い尋ねると俺は、「俺は結婚してるからダメだ、NO,NO」との事。
うーむ。意味がわからない。すると逆に質問が来た。

 靴修理屋「君は結婚してるかい?」

いや私はしていないが。
そうか、君は家族を食わせてやらないといけないし、大変だよな。うんうん。
場も和んだのでもう一度写真を撮っていいか?と聞くと、やはり首を横に振る。
何故だろう。こんなフレンドリーで楽しい関係を築けているのに、写真はダメなのか。

 

二足の修理が終わり、試し履きをして状態を確かめるといい仕上がりだった。
ほつれた箇所は丈夫な糸で補強され、汚れた個所は磨かれ、また更に3年は履けそうな状態になった。
お会計になり、男は携帯で見せた数字を見ると、15万ドン(750円程)との表示。

財布を出しベトナムドンは単位が大きく相場がよくわかっておらず、どの札か見ていると、横から手が伸びてきて、「そうそう、このお札だよ」と男が50万ドン札を2枚かっさわれすぐさまポケットに入れた。
会計時に見た携帯の数字は150万ドン(7,500円)だったのだ。

 ケンジ「待て待てまて、高いよ!(ダックア!)返せ!」

文句を言ったが、とぼけた顔をして2人分の作業だから仕方ないのさ、と顔を横に振った。
更にあと50万ドン足りないと要求してきたが、もう財布に手持ちは無かった。

 ケンジ(返せよ。ふざけるなよ…。)

通りすがりの町の売り子に、これ高いよね?150万ドン高いよね?!
と助けを乞うたが、「そんなの知らん、そっちでやれ」という素振りであった。

私はどうするべきか、頭が働かず、フリーズしていると。「まー、100万ドンでまけるよ!OK!ほら握手!」
と男は手を出してきた。
私は放心状態のまま無視していると、男はバーイ!と立ち去ってしまった。

 ケンジ(はあ。やられた・・。)

はじめに靴を修理させたのが間違いだったし、財布を見せたのも間違いだった。写真を撮られたくない理由もわかった。そうか。
いまから追いかけるべきか、警察呼ぶべきだったのか、どうすべきだったのか。
うつむきながら街を歩き、道で声をかけてくるベトナム人にイライラを覚えた。
どんどん、ベトナムのイメージが悪くなっていく。

宿に帰り、おかみさんに事の顛末を話すと、「オー、ソーリー」と謝られてしまった。
おかみさんが謝る事は無い、あのビチグソ靴修理野郎が謝れば良いんだよ!

 
その日の夜、私の気持ち沈んだままフエへの夜行列車に乗り込んだ。
なんてクリスマスイブだろうか。

つづく
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上記、ベトナムについて、否定的な日記になってしまいましたが、気をつければこんな事は起こらないでしょう。
鬱陶しい人が多いので、注意してください。

また、ハノイは都会的と感じましたが、少し歩くとマニアックな地域があり、まだまだ散策出来るなと思いました。
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そんな、ハノイの観光でした。

おしまい

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