世界放浪2年。東南アジアにあるミャンマーの有名な観光地バガンを訪れた時の旅行記である。
観光初日は有名な仏塔群へは行かず、町歩きからはじめた。
気さくに声をかけられ、写真も気軽に撮らせてくれるミャンマー人。
親切な人々に癒されながら観光した記録である。
・本記事は、2014年3月に旅した情報を元に作成しています
ピイからバガンの危ない夜行バス
▼放浪107日目 2014/3/24(月)
夕方、田舎街ピイの東にあるバスターミナルからバガン行のバスへ乗り込んだ。
次第に夜も更けて辺りは真っ暗となった。
流れゆく風景を見るのがバス移動の楽しみだが、それも夕暮れと共に見れなくなってきた。
それにしてもこのバス、街灯が無い夜道を物凄いスピードで走っている。
自分の顔の横、窓の外スレスレに音を立てて大きなトラックが通り過ぎて行く。
私の席は左の窓側の先頭で、対向車線の車と衝突した場合に即死する可能性の高い座席であった。
道は広く無いので、少しのハンドル操作でアウトだ。これは死の覚悟をしなければならないと思った。
対向車がぶつかる瞬間に身を翻して回避する脳内シミュレートを繰り返したが、どれも結果は即死であった。
バスは見た目もボロボロだが、中身もボロボロだ。
ピシっと閉めても、振動と共に勝手に少しずつ開いていく窓。
何度もお尻を上げて座りなおしても、少しずつ前にズレてくる座席シート。
5分おきに外に赤い唾を吐き出す運転手補佐。
安心出来たのは、運転手が3人交代で行っていた事だ。
一人は寝て、一人は運転し、一人は運転手の話し相手になっていた。
はじめは何をペチャクチャとお喋りをしているのだと思ったが、ああこれなら居眠り運転は無いだろうと納得した。
日本でも採用すれば良いのにと思う。
バガン到着・自転車タクシーへのイライラ
▼放浪108日目 2014/3/25(火)
断続的に眠りながら10時間近くバスは夜道を走り続け、バガンに着いたのは夜中の4時頃であった。
無事に到着し命があった事に感謝をする。
バスステーションに着くとすぐに宿の呼び込みが数人寄ってきた。朝早いのに。
私は決めていたホテルがあったのでその申し出を断り荷物を背負って歩き出した。
すると座席付きの自転車に乗った男が後ろから乗れ乗れと勧誘してきた。
男:「2000チャットでいいよ、2000チャットで乗ってきなよ。」
ケンジ:「宿近いから歩くよ。ありがとう。」
男:「1500チャットでいいよ、乗ってきなよ。」
男:「じゃー荷物だけでも自転車に乗っけなよ、1000チャットでいいよ。」
男:「いいから、いいから乗っけなよ」
私は何度か断りの返事をしたはずだが、男は何度も勧誘してきた。
ケンジ:「うっせーなー!これオレの荷物だからいいっつってろぉぉぉ!」
思わず怒鳴ってしまった。
朝で眠い状態で思考が働いていない状態だったのだ。
男はすごすごと引き返して行くと、あまりにも寂しい背中を見ると、私はすこし言いすぎてしまったかなと後悔をした。
バガンの日本人宿「ピンサルパゲストハウス」
目的の宿「ピンサルパゲストハウス」に着いた。
初めての街に夜中の4時に一人では危ないかとも思えたが、バガンは危険な雰囲気がしない。
ひとまず誰か車で宿前のベンチで門が開くのを待つことにした。
本を読んで待っていると1時間もしないうちに別の観光客が来て、宿の人を起こしてチェックインをしていた。
私もそれに便乗し、ようやくベッドに入る事が出来た。
宿泊した宿は「ピンサルパゲストハウス(PINSA RUPA Guset House)」お勧め度★★★☆☆
一泊13,000チャット(1300円)。朝食付き。wifiは時々繋がるレベル。
フミヤさんと呼ばれる日本語ペラペラのビルマ人の人が居る。
部屋はめちゃめちゃ綺麗という訳ではないが、沢山の日本人集まり情報交換には不自由しない。
ちなみにここの情報ノートに、チン州の事について書き込んどいたので、行った人は見てみると良い。
※宿情報と予約はこちら→「ピンサ ルパ(Booking.com)」
バガン観光・近所のパゴダへ
お昼前に起床しバガンの街を歩いた。
道を馬車が走っている事に驚いた。
観光客向けだとしても、馬を動力とした移動方法は古くからあったのだろうなと昔の景色を想像してはノスタリジックな気分に浸っていた。馬車の作りもなんだかかっこいい。
近くの金ぴかのパゴダに寄るが、ヤンゴンで見た事のある風景だったので、そのまま通り過ぎてしまった。
帰り際お土産屋に居た親子に話しかけらた。
彼女らの営業力で石のブレスレットを買ってしまい、ついでに記念写真を撮らせてもらう。
お婆さんが寄ってきた。
こっち来なさい、こっち来なさいと、像の前まで連れていかれ、半ば強制的にお祈りをした後、寄付金を要求され結局お金ですかと少し腹が立ったので写真を撮らせて頂いた。
バガン観光・地元民との交流
パゴダを後にし、川の方へ歩くとまた気の良さそうなおっちゃんに声を掛けられ30分程話をした。
ミャンマーは歩いていると本当によく話しかけられる。
そして、皆が親切で人懐こく悪い人間がいないのではと感じる。
川沿いには洗濯している人や体を洗っている人をみかけた。
すれ違う人に声を掛けて写真を撮らせてもらった。
バガン、のんびりしていて良い場所だ。
明日はバガンの仏塔へ
つづく