KENJI HIROTA PHOTOGRAPHY

房総半島カメラマン・ヒロタケンジ

【旅行記】国境の街・エディルネの観光と映画的世界の荘厳なセリミエモスク

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約7分

世界放浪2年の旅の中盤。
陸路で中東からヨーロッパの境目、トルコを旅していた私は、いよいよブルガリアへ行くべく
国境の街「エディルネ」に降り立った。

田舎町でありながらも、観光地としてレストランやカフェがあり、特に荘厳なセリミエモスクは圧巻の建造物。
2泊3日のエディルネに滞在した旅行記である。

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エディルネの安宿「Aksaray Hotel」

▼放浪335日目 2014/11/7(金)
トルコ在住のインド人の家で一週間程お世話になったイスタンブールを後にした。次の国ブルガリアへ向かうべく国境の街「エディルネ」に到着した。運賃30リラ(1500円)
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宿泊した宿は街の中心にある「Aksaray Hotel」。一泊35リラ(1750円)。
少々狭いシングルルームだったが、清潔で必要十分な部屋であった。恐らくこの街で一番の安宿なのだが値段はもはやヨーロッパ価格に入ってきている。いやシングルルームだから妥当な値段とも言える。wifiは無し。
エディルネの安宿


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エディルネの観光・セリミエモスク

▼放浪336日目 2014/11/8(土)
エディルネの観光のメインはモスクのようで、やることも無いので訪れてみる。

遠くそびえ立つ4本のミナレットと共に、ドーム状の建物が見えてきた。
セリミエモスクの外観は、イスタンブールのアヤソフィアに勝るとも劣らず、大きく迫力があった。
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建築家のミマール・スィナンが作り、自ら最高傑作と認めたらしい。
ゲームに出てきそうなデザインだ。
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内部も大きなドーム状になっていて、高く広く美しい。
祈りの声が壁や天井に反響し荘厳な雰囲気が漂う。観光客が少なく、雑音がしないのもひと役買っている。
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ドームの大きさはイスタンブールのアヤソフィアを超えるそうだ。
トルコの最高建築とも言われている。
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期待せず行ったのが良かったのか、想像以上に見応えのある素晴らしいモスクであった。
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体調を崩す

モスクを後にして外を歩くと、ここ最近の寒さが身に染みてきて体調を崩してしまった。
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宿に戻り、かつて中国の旅で風邪を引いた時に、美しい中国人女性の青(チン)ちゃんが私の為に買ってくれた薬、(その時の記事→こちら)がまだ余っていたので、感謝と共にそれを飲みこの日は安静にする事にした。
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エディルネの街歩き

▼放浪337日目 2014/11/9(日)
薬を飲んで一晩寝たので、少し体調が回復したような気がする。
恐る恐る街へ出てみる事にした。
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街並みをみると、なんだかすっかりヨーロッパの雰囲気を醸し出していた。そうだ、いよいよ長かったアジアの旅が終わるのだ。
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昼食で地元民に聞いたおすすめレストランに入り、ナスの肉詰めと鳥のスープを頼んだ。
イランに比べて、トルコ料理はバリエーションが豊かになりうまい。これで元気になるだろうか。合計17リラ(850円)
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地図を見ると近くに川があるようで、街を離れて川沿いをぶらつくことにした。
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のんびりと、とても安らぐ散歩道だ。
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カメラを持った私の姿が目立つのか、歩いていると撮って撮ってと声をかけられる。
写真を見せると「そのデータくれ!フェイスブック持ってるか?」と聞かれたが「無い。」と嘘を付いてしまった。写真を渡す為だけにアドレスを交換するのが億劫だったのだ。体調も悪かった。薄情ですまない。
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川沿いにカフェのような場所があり、おじさま達に手招きをされて座れ座れと言う。
この辺の田舎に来ると英語を話せる人は少なかったが、言葉は通じなくてもコミュニケーションは出来る。

イスタンブールから来てこれからブルガリアへ行くんだ。
風邪を引いて体調悪くてさ。それにしても寒いね。ちなみにこの道は向こうに抜けられる?え、ダメ?
こっちか、ありがとう!バイバイーー!
といった具合に表情と単語と身振り手振りでどうにでもなる。

別れ際にお代を払おうとすると、お金はいいって!と御馳走してくれた。ありがたい。
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歩いているとフラフラする。まだ体調が悪いようだ。鼻水が止まらない。
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ブルガリアへと旅立つ

大事を取ってこの街にもう一泊しようかと考えたが、既にブルガリア行の夜行バスのチケットを買ってしまった。
夜11時。重いバックパックを抱えフラフラになりながらバスターミナルへ行き夜行バスを待つ。

イランに居た時はまだまだ先と思っていたヨーロッパがもう目の前だ。
旅へでてもうすぐ一年が経とうとしている。ようやくアジアの旅が終わりを告げる。
この旅の第一章が終わる。
いや、全何章あるか知らんが。
鼻づまりで頭をボーっとさせながら、12か国目ブルガリアへのバスへ乗り込んだ。

つづく

 

トルコの旅のまとめ

トルコの旅が終わったので、ここでまとめの記事を書きます。

以下、トルコで使ったお金です。
1リラ≒50円(2014/11時点)
・宿代————6,500円 (130リラ) 1泊あたり1,625円
・食費————8,825円 (176.5リラ)1日あたり 980.5円
・観光————850円 (17リラ)美術館のみ
・移動費——–12,400円 (248リラ)1日あたり 1,377円
・その他———17,500円 (350リラ 冬物アウター)
9日間合計—–46,075円(一日平均 5,119円)

 

宿は殆どインド人の家にお世話になっていたので、4泊しかホテルには泊まりませんでした。
トルコは安宿でも一泊あたりの1500円を超えるので、普通にホテル泊であれば合計一万円は超えていたでしょう。

食費も普通に食べると、一食800円くらいします。
またしてもホームステイしていたインド人が御馳走してくれる事が多く、出費は少なく済みました。

トルコ料理はイランから比べると急に種類も増えて、味も美味しくなりました。
ある日サリムさんが買ってくれたパンがめちゃめちゃ美味しかったのを思い出します。イランのパンはカスカスだった。
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その他の出費で大きかったのが冬物のアウターでした。
インド人のサリムさんの紹介で1万円以下の安い店に連れてってくれたはずが、実際はポルトガル製の3万円もするアウターを売りつけてきました。
話と違う!と散々言い争いして、結局値下げして17000円で渋々買いました。

予算オーバーで痛い出費だと思ったものですが、振り返るとこのアウターはヨーロッパの旅とスペインの巡礼の旅(一か月780キロ歩く)でかなり頑張ってくれました。
今も寒い日本で愛用している程です。結果的に良い買い物でした。
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トルコの旅を振り返って

トルコは2013年にHISの8日間のツアーで主要な観光地は行っていました。

パムッカレで足湯に浸かったり。
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カッパドキアで気球に乗り絶景を楽しんだり。
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少しだけど現地人との交流もあったりと、短いながらとても思い出深いツアーでした。
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1年半振りの今回は、寒い季節や体調不良も災いしてか、今一つ楽しむ事が出来ませんでした。
忘れたカメラを受け取る用事があって都市間を一気に移動したり、旅の醍醐味である田舎を巡り現地人との交流が出来なかったのも要因の一つにあるでしょうか。

やや消化不良に終わった、トルコ8日間の旅でした。

おしまい

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