KENJI HIROTA PHOTOGRAPHY

房総半島カメラマン・ヒロタケンジ

ウクライナ紛争の影とルーツクで見た戦争の影

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約4分

▼放浪367日目 2014/12/9(火)
カップル達に人気で話題のクレヴァニ「愛のトンネル」の観光を終えた私は、次の街「ルーツク」へ移動する。
13時45分のバスに乗り込み、14時30分に到着した。
クレヴァニからルーツク

そういえば今日は朝からなにも食べていない。
レストランに入り、ついつい頼んでしまうのは「チキンキエフ」という料理である。
ようするに、チキンカツレツだ。
ウクライナの郷土料理でかなりポピュラーらしい。日本人にも馴染みのある味でサックリした歯ごたえが美味い。
色々注文して50フリブニャ(約395円)。写真右下の丸っこいのが「チキンキエフ」。
01-キエフチキン

 

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ルーツクの宿

ルーツクで宿泊した宿は、「Sofa Hostel」。ドミトリー一泊45フリブニャ(約355円)。

ここは口コミの評判がやたらと良いので期待していたが、そうでもなかった。
受付の黒縁メガネをかけた、女性歌手アンジェラ・アキさん似の女性の愛想が皆無である。
挨拶もぶっきらぼうで、次の街の行き方を訪ねても面倒臭さを隠そうともしない。
部屋は荷物を置いてしまうとなんとも窮屈で、居心地が良くない。

いや宿がどうこうより、スタッフの態度で宿の印象が決まってしまったのだ。
まあ値段が激安なのが救いであろう。
※宿情報と予約はこちら→「Sofa Hostel(Booking.com)

出典:Booking.com

 

ウクライナ紛争の犠牲者達

ふらふらと街を歩いていると、広場に大きな掲示板と、そこに飾られた花々を見かけた。
掲示板には沢山の人物写真が並んでいた。
02-ルーツク掲示板1

ウクライナは現在(2014年12月当時)、東部でロシアと紛争をしている最中であり、彼らはその犠牲者達のようだ。
紛争犠牲者は8000人に及び、それぞれの人生があり家族を持つ彼らの顔を見ていると、戦争の生々しさを感じてしまう。

もし私の家族や友人を戦争で亡くした事を考えると、
心の中は喪失感と復讐心に支配され、残りの人生を平穏に暮らせる自信はない。

戦争が始まれば「自分の土地を、大切な仲間を守るのだ」という気持ちから、武器を持ち攻めてくる敵を殺しても構わない、と人殺しの道を選ぶ可能性が自分にはある。
戦争の恐ろしい所である。
03-ルーツク掲示板2

参考「複雑すぎるウクライナ情勢が3分で分かるまとめ

 

ルーツクの観光へ

▼放浪368日目 2014/12/10(水)
ルーツクは観光地ではないが、数少ない見どころを巡る事にした。
街には常に雪が薄く積もっていた。12月のこの季節では当然であるが、ドンドンと寒くなってくる。
05-ルーツク1

街の中心はビルやブティクが立ち並び洒落ているが、
少し街の中心を離れると、木々が増えてきて田舎の良い雰囲気がある。
06-ルーツク道

目的地であるルーツク城に到着した。入城料10フリブニャ(79円)
08-ルーツク城

案の定、特に感想はない。
09-ルーツク城内部

帰り際に何気なく寄った、「聖ペトロ・パウロ大聖堂」は素敵な場所であった。
いつも思うが、教会内に入ると空気が変わり、心が静かになる。
観光などせずに、ここに一日中居ればよかった、と思えるほどに。
20141210-IMG_1787
20141210-IMG_1799

 

ルーツクおすすめレストラン

昼に食べたレストランが気に入り、また同じところへ入る。
色々な食材を選ぶ事が出来て、一つ一つも美味い。
ついつい頼みすぎてしまうが、これで81フリブニャ(640円)。ウクライナは物価が安い。
20141210-IMG_3730
ルーツクレストラン

場所は街の中心の広場に。
カフェだけでの利用も可能なので、おすすめである。

 

さらばウクライナ

今日でウクライナの観光が終わる。
寒すぎて観光らしい観光はしなかったけど、食事も美味しく、人も優しく、物価も安く、良い印象が強い。

首都のキエフなど色々の場所を巡りたかったが、予定を変更し西欧へ行くことにした。
フェイスブックの友人の投稿で見た「スペイン巡礼」に興味が出てきた為だ。

目的地が定まると、俄然やる気も出てくるものである。
明日は次の国、ポーランドへ向かう。

さらばルーツク、さらばウクライナ。
ルーツクの街並2

 
ウクライナ編 完
 

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