▼放浪369日目 2014/12/11(木)
ルーツクで田舎の雰囲気を堪能した私は、ウクライナからポーランドの首都ワルシャワへ陸路で国境を超える。
夜の19時に出発したバスは、20時半頃国境に到着した。
シェンゲン協定の非加盟国のウクライナから、加盟国のポーランドへ入る。しかし押されるべきはずの入国スタンプが押されない。何故だ。
スタッフに聞いてもシェンゲンだから不要だとの回答だった。
入国履歴が無ければヨーロッパを出る時にオーバーステイ扱いになってしまうのでは・・・。
21時半過ぎ、首を傾げながらポーランドへ入国した。
首都ワルシャワに到着
▼放浪370日目 2014/12/12(金)
深い眠りを遮るようにバスは止まり車内の明かりが灯った。
時間を見ると深夜2時を回っている。どうやら首都ワルシャワに到着したようだ。
バスを降りて眠い目と重い体のまま、休憩場所を探しバスターミナルを徘徊していると、レストランが開いている。私のように深夜到着した人向けなのだろう。ここで仮眠が取れる。ありがたい。
店員に街の中心地までの行き方を聞くと、丁寧に紙に書いて教えてくれた。
こんな些細な親切で、ポーランドに好印象を抱いてしまった。
夜明けと共にバスターミナルから歩いて1時間半程。
事前に予約していた宿「HOSTEL HELVETIA」に到着した。
この宿、とても洒落ていて清潔で、雰囲気も居心地も良い。
豊富な収納スペースやベッド一つずつコンセントがついていたり、きめ細かな設備がうれしい。大変おすすめ出来る宿である。ドミトリー一泊40ズウォティ(1400円)。
※宿情報と予約はこちら→「ホステル エルヴェティア(Booking.com)」
ワルシャワ蜂起博物館へ
午後、眠くて疲れもあるがワルシャワの街を徘徊してみる。
街には東欧であまり見かけなかった高層ビルを見かけるようになった。それと共にスーツ姿のビジネスマンも居る。都会を感じると気持ちが下がるのは何故だろうか。
今日の目的の場所、ワルシャワ蜂起博物館に到着した。入場料16ズウォティ(560円)。
このワルシャワの街は第二次世界大戦でドイツの支配下におかれているなか、1944年に民衆が一斉蜂起をし、20万人以上がその犠牲になった場所だ。
街はドイツ軍によりめちゃくちゃに破壊されたが、残った民衆が「壁のひび一本に至るまで」復元した、ど根性の歴史がある。
この館内はとても広く、1時間以上はたっぷり見学出来る、見応えのある博物館であった。
ワルシャワを舞台にユダヤ人ピアニストの視点から、当時の様子が描かれている映画「戦場のピアニスト」という作品が私は好きだ。歴史を知るきっかけとして、おすすめしたい作品である。
ワルシャワ歴史地区の観光へ
▼放浪371日目 2014/12/13(土)
この日はワルシャワの歴史地区(旧市街)を歩く。ウクライナに比べて寒さが随分と和らいだようだ。
この歴史地区の中心地は路上パフォーマンスをする人々と、それを楽しむ観客とでなんとも賑やかだった。
そう、もうヨーロッパはクリスマスシーズンに入っているのだ。
賑やかな人々の姿を見ると、こちらの心も浮き立つようで、自然と笑顔になり楽しくなってくる。
普段こういった高級志向のスイーツは食べないのだが、お祭り気分に乗らされて購入してしまった。生クリームとチョコのハーモニーが堪らない。8ズウォティ(280円)。
ショパンの心臓がおさめられているという、聖十字架教会へ。
クラシック音楽は何となく聴くが、歴史やら作曲家への興味は無いので「ショパンの心臓」と言われても、リアクションに困ってしまう。
クリスマスマーケットへ
私は外国で夜に一人歩きをするという事をしない。怖いからだ。
しかし、このワルシャワにおいてはクリスマスシーズンという盛り上がりもあり、外に出ても危険を感じなかった。治安はすこぶる良い。
クリスマスマーケットに出くわした。様々な出店が並びお客も沢山いる。
辛気臭かった東欧から、ここにきてようやく「華やかなヨーロッパ」を味わえている気がする。
ワルシャワの街を満喫した私は、明日の夜行で次の街「クラクフ」へ移動する。
さらばワルシャワ。
つづく