KENJI HIROTA PHOTOGRAPHY

房総半島カメラマン・ヒロタケンジ

冬のサンティアゴ巡礼[12〜13日目]ブルゴス大聖堂の観光と雪原のメセタ

6500 views
約6分


世界放浪2年間の旅で最も心を熱くさせてくれた、スペイン巡礼31日間の旅の記録12〜13日目です。
今後巡礼する人や興味がある人へ向けて、もう一度脳内で世界を旅したい自分の為に、情報を記録しています。

サンティアゴ巡礼ってなんなの?という人は、以下の記事をはじめにご覧くださいませ。
スペイン巡礼31日間!絶景・友情・感動の780キロを超えたサンティアゴ巡礼の費用と絶対に行くべき5つの理由
冬のスペイン巡礼-準備編・旅に必要な持ち物や情報

・本記事は、2015年1月~2月に旅した情報を元に作成しています

[PR]





サンティアゴ巡礼12日目の朝

▼放浪408日目 2015/1/19(月)
昨日40キロもの長距離を歩いた影響で、もう歩けないんじゃないかという程足裏に痛みが走っていた。
体を休める為、もう一泊ブルゴスでゆっくりしようと決めていたが、朝になり宿でゆっくり出来ない事がわかった。
朝8時には宿が閉まり、チェックアウトをしなければならないのだ。

ひとまず荷物をまとめ、足の痛みに顔を歪めながら宿を出た。

行く当てもなく、とりあえずカフェに入り朝食を食べる。

だらだらと過ごし、韓国人のチョルが韓国料理屋を案内してくれて、ラーメン鍋を食べた。
この乾麺が、なんだか日本の懐かしい味がしてうまい。

世界遺産・ブルゴス大聖堂の内部

せっかく来たので観光もしておこう。
ブルゴスには世界遺産があるようで、ついでに行ってみる事にした。
入場料、3.5ユーロ(約400円)を支払う。

靴の音が響きわたる高い天井や、細かい装飾の施された壁や彫像などは、ほおおと思える素晴らしいものである。

ただしこういった教会はチェコやフランスなどで沢山見てきてしまい、立派な建物を見ても何の感動も起きない。
つまらない無感動人間になってしまった。

とはいえ世界遺産というだけの事はあり、とても見応えがありお勧め出来る場所である。

そして歩き始める

ブルゴスで泊まった宿のチェックイン時間は15時。どうも待てそうにない。
やることもないしできる限り進んでしまおうと次の街へ歩き出す事にした。

昼過ぎにゆったりと出発した。

しばらく歩いて街の中へ入ると、韓国人のチョルがめぼしい宿を知っているようで先導をしてくれる。
誰かと一緒に旅をすると、下調べをその人に任せっきりにしてしまう事が多い。
人任せは自分にとってよくないと知りつつ、楽なのでついつい頼ってしまう。

と宿について中へ入ると、そこは冬季休業中であった。
宿主が顔を出すと、次の街に宿(アルベルゲ)があるようでまた2キロ先まで歩かねばならない。
もう歩かなくて良いという安堵感が打ち破られ、また歩かなければならない絶望感に飲まれる。

17時半、「ラベ・デ・ラスカルサダス(Rabé de las Calzadas)」に到着した。
時間的な問題もあるが、足の痛みもあって、たった11キロしか進めなかった。

小さな街に似合う、小さなアルベルゲ(巡礼宿)「Albergue Liberanos Domine」にチェックインした。
人の良さそうなお母さんが出迎えてくれ、優しい料理を作ってくれた。
どの料理もとてつもなく美味しい。幸せだ!

今日は10キロ程度しか歩けなかったが、休息日としてたっぷり休めた。
たらふく食事をとって良い日であった。明日も頑張ろう。

巡礼12日目データ
歩行距離・・・・・・11.8キロ(残り480.7キロ、累積299.8キロ)
使ったお金・・・・・31.96ユーロ(宿8ユーロ、食20.53ユーロ、観光3.5ユーロ)

サンティアゴ巡礼13日目の朝

▼放浪409日目 2015/1/20(火)
昨日は10キロ程度で休んでしまったが、今日は頑張って28キロを歩く。
「ラベ・デ・ラスカルサダス(Rabé de las Calzadas)」から「カストロヘリス(Castrojeriz)」へ向かう。

宿を出るとうっすらと雪が積もっていた。どうりで寒かったわけだ。

広大な雪原が広がる「メセタの台地」

町の外は雪原の道がどこまでも続いていた。まるで世界の果てに来てしまったようだ。美しい。

いま歩いている場所は、スペイン中央部に位置している。
この地域はとても乾燥していて起伏が緩やかな地帯。「メセタの台地」と呼ばれる。

メセタの道は町もなく店もないので、夏の時期に歩くと直射日光が強烈で過酷な道に変わるらしい。
しかし今回は雪。できれば晴れた日にこの道を通りたかったものだ。

歩いている途中、トイレに行きたくなった。
しかしトイレなどあるわけもなく、仕方なく道から離れ隠れた場所でズボンを下ろし用を足す。
どこまでも続く真っ白な雪原を眺めながら、とてつもない開放感を伴ったトイレであった。
いい思い出だ。

13時過ぎメセタの台地の終わりを告げる町、「オンタナス(Hontanas)」が見えてきた。ここまで18キロ歩いた。

疲れ切ったのでこの町で一泊しようかとも考えたが、まだ宿がどこも空いていない。
時間まで待つのも勿体無いと感じ、次の町へ移動する事にした。

カストロヘリス到着

16時頃。「カストロヘリス」に到着した。この街で体を休めよう。

町に入ると坂と階段の多い町で、長距離を歩いた足にジンジンと響いてくるようだ。

やっと着いた宿に荷物を置くと、巡礼中何度かあっていたジェームスとモーニングの二人がいた。
彼らはとてもテンションの高いパーティピーポーで、私がとても苦手とするタイプであった。
部屋に居るのを見た瞬間、「うわぁ・・」と拒絶反応が出てしまった。

なるべく関わりたくないので、どこか開いている店は無いかと外を練り歩いた。

数件のバルが開いていて、簡単な食事とワインを飲んで1日を終えた。
今日も頑張った。おやすみなさい。

巡礼13日目データ
歩行距離・・・・・・28.5キロ(残り452キロ、累積328キロ)
使ったお金・・・・・13ユーロ(宿?(失念)、食13ユーロ)

[PR]