KENJI HIROTA PHOTOGRAPHY

ケンジ世界放浪の記録

ルーマニアの世界遺産・マラムレシュ木造教会とバイアマーレの田舎町

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約 6 分

▼放浪356日目 2014/11/28(金)
カサカサ・・・カサカサと、なんだか奇妙な音で目を覚ました。
ベッドから顔を上げて窓を見ると、白い粉がガラスを打つ音だった。

ドキドキしながら窓の外を見ると、昨日とは街の景色が一変している。
退屈なヨーロッパの旅で気力を失っていた私にとって、雪はなんとも心弾ませてくれる出来事だった。
シギショアラの雪景色

 

いつまでも来ない列車

シギショアラの観光を終えた私は、次の街バイアマーレへ列車で移動する。
駅の窓口で11時15分発のチケットを買い、案内されたホームで列車を待っていた。
ところが1時間経っても列車は来ない。

いや実は30分前に来ていたが、車掌曰くバイアマーレ行きは次だから乗るなと言われたのだ。
「そうか、次か」と思い、あれから2時間が経過している。

凍えるような駅のホームで、体の芯から体温が奪われてゆく。
sigisyoara-station

 

まだ列車が来ない。
これはいよいよおかしいと感じ、窓口のおばちゃんにチケットを見せて聞いた。

 ケンジ 「あの、このチケットの列車は何時にくるの?」

  おばちゃん 「その列車は、もう行ったわよ。」

 ケンジ 「え?いやずっとホームで待ってたんだけど!?」

  おばちゃん 「別のホームに変更になったの。ちゃんと放送でお知らせしたわよ。」

 ケンジ 「放送って・・。ルーマニア語なんてわからんし!(泣)」
     「そんなぁぁぁぁぁ!!!」

 
ルーマニア語を知らない私に過失は無い。
そもそも外国人観光客である私に変更を知らせてくれなかったおばちゃん達にも責任の一端はある。
私は大いなる不満と怒りを露わにして、返金を要求した。

おばちゃんは、申し訳なさそうな顔で「アイムソーリー」と言った。
おお、まさか謝るとは思わなかった。
海外ではなかなか自分の非を認めない事が多く、これには驚いた。
しかし、返金については首を横に振るばかりであった。

謝罪してくれたし、まあ長い旅の中でこんな事もあるさ、と心を落ち着かせた。
不承不承その日の夜行列車のチケットを再購入した。82.5レイ(2640円)。

 

次の列車の出発まで12時間もある。雪の街へ戻り、カフェで時間を潰す事にした。
sigisyoara-city

 

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クルジュナポカからバイアマーレへ

▼放浪357日目 2014/11/29(土)
予定より1時間遅れた列車は深夜1時に出発した。
5時間後の朝6時、クルジュナポカ駅に到着した。
map-kurujunapoka

そのまま乗り継ぎでバイアマーレへ行くつもりが、次の列車は夜発の12時間後だ。そんなには待てない。
バスならあるだろうと、まだ夜が明けていない街へ出てバスターミナルの場所を聞きまわった。

ようやく見つけたバスターミナルで時刻を聞くと、1時間後の8時発のバスがあった。
絶妙なタイミングでバスへ乗り込む。
 

クルジュナポカから2時間、バイアマーレに到着した。
map-baiamare
 

宿泊した宿は、「Pensiunea Pictorilor」
駅から歩いて1時間くらいの距離でしんどかったが、wifiも早くスタッフも親切で良い宿であった。
シングルルームで、一泊75レイ(約2625円)。
 ※宿情報と予約はこちら→「Pensiunea Pictorilor

長距離の移動で疲れが溜まり、ベッドに横たわると泥のように眠りに落ちていった。

 

世界遺産「マラムレシュの木造聖堂群」

▼放浪358日目 2014/11/30(日)
最近の著しい観光意欲の減退は、引き続きこのバイアマーレでも起こっていた。
何もする気が起きない。とはいえ外に出ない訳にはいかない。
宿の主人に興味もないくせに観光情報を聞いてみると、ルーマニアの伝統的な木造教会があるとの事だった。

そこは世界遺産の一つで「マラムレシュの木造聖堂群」と呼ばれているらしい。
バイアマーレの街から木造教会までは20キロ程。
普通に行ってはつまらないと感じ、歩いて行くことに決めた。

外は相変わらず天気が悪い。ここ2、3日はずっと曇りか雨である。
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街からそれほど歩かない距離で、もう木造教会らしきものが見えた。
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目的はここではない。まだ先だ。
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歩くにつれて、自然が増えのどかな雰囲気が出てきた。
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散歩がとても気持ち良い。
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いくつかの村を通り過ぎた所にあった木造教会は、なかなかの風情であった。
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丁度今日は日曜日礼拝か、地元の人々の姿を見ることが出来た。
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割と大きな街、バイア・スプリエに辿り着いた。
木造教会どっち!?あっち!?と聞きながら南の道へ進む。あと10キロほどだ。
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この南への道は、緩やかな丘や小さな村が点在しとても楽しい散歩道だった。
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相変わらず天気は悪いのに、気分は悪くない。ここ最近はずっと胸糞が悪かったのに。
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そうか、わかった。
旅の情熱が冷めていた訳では無く、自然との触れ合いが足り無かっただけなのだ。
私の心には大地のエネルギーが必要なのだ。
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ようやく木造教会に辿り着いたが、まだここは目的地では無い。
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更に15分ほど歩いていると、ようやく見つけることが出来た。
シルデシティ(Surdesti)村の木造教会である。
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わかりきっていた事だが「これが木造教会か。ふーん(*´з`)」で終わってしまった。
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事前に期待もしなかったので、ガッカリする事も無い。
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歴史の重みを感じるし、来て損はない場所ではある。
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それよりも、ルーマニアののんびりとした田舎町を見て回る事が出来たのが良かった。
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やはり田舎にこそ、その国の良さが滲み出るものだ。
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そろそろ日が落ちてきた。暗くなる前に帰らなければ。
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最後に温かみを感じたルーマニア

この疲れた体で、あと15キロの帰り道を歩けるだろうかと考えていると、車に乗った親子が声をかけてきた。
なんと街まで乗せてくれる事になった。
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私がはじめてルーマニアに入国した時の印象は「辛気臭い」であった。
しかしこバイアマーレの田舎街にそんな臭さは一つもなかった。

ルーマニア人親子の優しさに触れ、辛気臭いなんて言ってごめんね。と心の中で謝罪した。ルーマニアに。
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明日は北部にある街「シゲトゥマルマツィエイ」へ移動する。

 
つづく