世界放浪2年の序盤。
タイのメーホンソーンに滞在していた私は、学校の先生の誘いを受けてタイの山奥へ連れていかれた。
かなり険しい山道をのぼった先には、美しい湖と元気な子供達の笑顔があった。
普通の観光では体験できない、タイのリアルな人々をのぞくことができた。
タイ山奥の美しい湖
▼放浪90日目 2014/3/7(金)
朝6時半に起床して、外の様子を見てみると、体が震える程寒く、吐く息も白い。
タイ人の先生パノーラさんが、宿のベランダに朝ご飯を置いてくれていた。
誘いを受けて連れてきてもらったが、私はお金を払っている訳でも無く、こんなホテルのような待遇に戸惑いを覚えつつもありがたく頂く。
すこし散歩をしてみることにした。
少し寒いが空気はスッキリと澄んでいて、湿り気のある草の匂いがする。
湖の方へ歩くと、朝の山々と野原の景色に照らされる光に感嘆の声を上げた。
湖を見ると、水面近くから蒸気が立ち昇り、これもまた息をのむような美しさであった。
ここまで来た価値があると思えた程の朝だった。
一泊では足りない。一週間くらい滞在しここで写真を撮り続けたいと思った。
朝7時半、村に別れを告げバイクで次の移動場所への準備をしていると昨日の犬が現れた。
山奥にある小学校
パノーラさんのバイクの後ろに乗り、宿泊した村から15分程で今回の目的地である学校にたどり着いた。
「Seri Witthaya School」という小、中学校のようだ。
机と椅子の並ぶ教室に通され待っていると、子供達が入ってきてテストが始まった。
テストの邪魔をしては申し訳ないと感じ教室の外に出る。
小学生くらいの子達も一緒に、そして民族衣装のような可愛い柄の洋服を着ている子も居る。
体操が終わると皆バラバラと解散し、それぞれの建物へと移動していった。
子供達とすれ違う度に、笑顔で胸の前に手を合わせ「サワディカー」と挨拶をする。
そのささやかな交流がとても気持ちいい。
遠くに男子学生が座っているのが見えたので近づいて声を掛ける。
「サワディカー(こんにちわ。)」「ポムペンコンイープン(僕は日本人です。)」「ポムチューケンクラッ(僕の名前はケンです。)」「クンチューアライクラッ?(あなたの名前は?)」「クンアーユタウライクラッ?(あなたの年齢は?)」
どこの国へ行ってもこの少ない言葉を覚えて、人と話をする。
彼らは皆15歳のようだった。
自分の昔のひん曲がった15歳の頃とは違い、真っ直ぐに育っているような印象を受ける。
ふらりと教室の中を覗いてみると授業は始まっていない様子だった。
子供達はこちらを見るや、皆で高い声を上げ騒ぎはじめた。
ずうずうしくも教室に入り、挨拶と自己紹介をして話しかける。
女子たちは僕らを見ると、怖いのか恥ずかしいのか高い声を上げては走って逃げて行く。
そして遠くの物陰からこちらを見つめては、目が合う度にまたキャーキャーと逃げ回っていた。
うん、楽しい。
子供達は無条件で元気をくれて、こちらも自然と笑顔になる。
たとえばここで育ったとしたらどんな自分に仕上がるのだろうか。
自然と共に、田畑を耕しながら静かに暮らす人間だろうか。
田舎に飽きて、都会に出てバリバリ仕事人間だろうか。
いや結局は今の自分が一番なので、考えても仕方がない事であった。
パノーラさんの仕事が終わるまで時間があるので、せいちゃんと学校の周辺をバイクで走る事にした。
周辺の景色もやはり美しい。
お昼には学校へ戻り、他の先生たちと一緒に食事をする。おいしく、楽しい時間をありがとう。
ふと、ここは天国みたいな所だなと思っていた。
まあ天国には言った事ないから、自分の中での「理想的な場所」という事なのだろうと思う。
自然あふれる素晴らしい世界を見れてとても幸せでした。
メーホンソーン編 おしまい
次回、バンコク編へ
つづく
バンコクからルーイへ、ルーイから国際バスでルアンパバーンを目指せば、チェンマイ経由より楽に中国へ向かえますよ。
ルーイからルアンパバーンのバスは朝8時発700THB所要約9時間。
ルアンパバーンから昆明行の国際バスも朝7時発。所要23時間。
ですが、ラオス/中国国境のボーテン/モーハンを越えたら、そのまま昆明行に乗車せずにシプソンパンナー(中国名西双版納(シーサンパンナー))を歩くと良いですよ。
バスの時間は予告なしに変わるので、現地で確認してください。
ろっきいさんありがとうございます。
もう、チェンマイ行きの鉄道を買ってしまいました(;´∀`)
ルーイからルアンパパーンって、ラオスはまたあのグネグネ山道ですかね?あれを避けたいなーと思って、チェンコーン経由にしてしまいました。
あとチェンマイから、川下りもしようかなとも思っていたりします。
シプソンパンナーについて、了解しました!ありがとうございます!