KENJI HIROTA PHOTOGRAPHY

ケンジ世界放浪の記録

ブルガリア・ルセ-ドナウ川のほとりでマスターキートンを想ふ

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約 4 分

▼放浪348日目 2014/11/20(金)
風情のある街、ヴェリコタルノヴォの観光を終えた私は、列車で次の街「ルセ」へと向かう。
13時半に出発した列車は、夕方近くに到着した。
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冬の時期のヨーロッパは日暮れが早く、17時頃には暗くなってしまう。
勝手知らない夜の街を歩きたくなかったが、周辺を警戒しながら事前に調べていた宿「THE ENGLISH GUESTHOUSE」にチェックインした。ツインルームで一泊31レフ(2200円)。無料Wifi。朝食付き。
(※写真は翌日撮影)
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一人で2000円もする宿に宿泊してしまい痛い出費だったが、ここ以外選択肢が無かった。

大きなベッドの広い部屋であったが、私には豪華すぎる宿だ。必要以上に贅沢な朝食が付き、満足度は高かったのではあるが。
※宿情報と予約はこちら→「THE ENGLISH GUESTHOUSE
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ルセ観光まち歩き

▼放浪349日目 2014/11/21(土)
ルセという街に特に目的は無く、北のルーマニアへの中継地として泊まっただけだった。
良く分からないブルガリアという国を、もう少し知れればという滞在理由もあったかもしれない。

とにもかくにも、ルセの街を歩く事にした。
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もはやヨーロッパの街並みも見慣れてしまい、無感動のままただ街を歩いていた。
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子洒落たレストランやバーなどが軒を連ねていた。無意味にシャッターを切る。
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天気も悪いし寒い。見どころも良く分からない。もうブルガリアを離れようか。
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教会での出会い

偶然見つけた教会に入ると、品のあるご婦人が女性が声をかけてきた。
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ご婦人はあまり英語は得意では無いらしく、言葉を思い出しながらポツポツと単語を並べるように話をしていた。

 「あなた、日本人?」

ご婦人は携帯を取りだして、私に写真を見せてくれた。
そこには人の良さそうな青年が、日本のお寺を背景にして立っていた。

 「私の息子、日本の大学に居るの。数年前、私も日本に行ったの。」

なんと日本と縁の深いご婦人のようだった。
街を歩きながら、ランチを一緒に食べようという事になった。
素晴らしい偶然の出会いに感謝した。
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彼女の名前はラティンカさん。ルセ在住のブルガリア人だ。

食事をしながら「昔のブルガリアは良かったのよ。」とラティンカさんは話す。
ブルガリアがシェンゲン協定(パスポート無しで自由に国境行ける)に加盟して以降、若者が他国へ出てしまい経済が良くないらしい。
自由に国境を行き来できるとは、なんと素晴らしい制度か、と思っていたが良いところばかりでは無いようだ。ブルガリアは西欧諸国より物価が安い分、悪意を持った人々を呼び込んでしまう側面もあるのだろう。
2016年3月現在、溢れる難民に対応しきれない為、シェンゲン協定が無くなくなる話もあるようだった。※参考:シェンゲン協定崩壊か 後退する欧州合衆国の夢
 

時代は常に動いてる。ついさっき訪れた国が、明日には行けなくなってしまう事もありうるのだ。
毎日を、出会いを特別と感じ、瞬間瞬間を噛みしめるように旅をしなければ。
そう思う一方で、惰性に任せて無気力な旅を続けている自分が居た。

この旅も、出発から一年が経とうとしていた。

 

 

その後ラティンカさんは、対岸にルーマニアを望む、ドナウ川を案内してくれた。
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遥かヨーロッパの西にあるドイツから、オーストリアやハンガリー、ブルガリア、ルーマニアの国境を抜けて、黒海へ流れ出る。
山から長い時間をかけて様々な国を巡りながら海へと流れていく。何とも言えない浪漫をドナウ川に感じてしまう。

出典:wikipediaドナウ川
 

ドナウ川のほとりにて

川そのもので見ると、何の変哲もない景色ではある。
しかし、私の大好きな漫画「マスターキートン」の主人公、平賀=キートン・太一が提唱する「西欧文明ドナウ起源論」で発掘調査していたのが、この周辺のはずだった。
私は、嗚呼…キートン先生もこの場所に居たのだ・・・。と勝手に妄想広げては、感慨に浸ったのだった。
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最後に案内してくれた美しい教会で、ラティンカさんとお別れした。
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パットしなかったブルガリアだが、縁あって現地在住の素敵なご婦人と交流する事が出来た。
最後に素敵な出会いがあったし、ブルガリアはもういいか!と、翌日移動する事に決めた。

 

翌日のバスで、次の国ルーマニアへ移動する。

 

つづく
 

(最終更新:2017年7月26日)
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