KENJI HIROTA PHOTOGRAPHY

房総半島カメラマン・ヒロタケンジ

冬のスペイン巡礼-準備編・1ヶ月本当に歩いて必要だった持ち物21個

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約9分


前回の記事でフランスの旅が終わり、スペイン巡礼の記録を開始します。
そこで、これから巡礼へ行きたい人、興味があるという人へ向けて事前準備の情報をまとめてみました。
世界放浪中のスペイン巡礼で何を準備して、何を持ち歩いていたのか
巡礼の旅の参考にご活用いただければ幸いです。

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1、スペイン巡礼のルートを決める

まずはルート決めから。
スペインの巡礼路は、聖地サンティアゴへ様々なルートが存在しています。
「フランス人の道」「銀の道」「ポルトガル人の道」「イギリス人の道」や、遠くイタリアやドイツを起点として道もあり、蜘蛛の巣のようはりめぐらされており訳がわかりませんね。

wikipediaより

巡礼中に出会ったイタリア人のベテラン巡礼者は「『銀の道』は一番美しいよ。」と言っていました。
一方で海沿いの景色が素晴らしく過酷と噂の『北の道』に憧れと妄想を抱きながら、結局はもっともポピュラーな「フランス人の道」780キロを選択しました。

2、スペイン巡礼のシーズンを選ぶ

巡礼路へ行く時期はとても大切です。季節によって賑やかさや、装備、歩く景色まで違ってきます。
僕が行ったのは、1月~2月の真冬の季節でした。

この冬はローシーズンで、空いているアルベルゲ(巡礼宿)が少なくなります。
やっとの思いで辿り着くと閉店で、泣く泣く次の街へ移動する事もありました。
利点としては、どのベッドもスッカスカで寝放題なのは利点でした。

巡礼の醍醐味の一つである田舎の景色は、場所によっては緑豊かな風景を見る事ができます。が、
巡礼の後半、北西部のガルシア地方は雪や雨が多くなり、カメラを鞄に押し込んで寒さに耐えながら下を向いて歩く日々が続きました。

春〜夏の季節は、アルベルゲが全て開き巡礼者も多くなります。
春先は巡礼宿が一杯になる事は少なく、逆に夏のピーク時は泊まれない程の人数になるという話を聞きました。(旅人談)

春は遠くまで一面の菜の花が揺れる景色が美ベストシーズンの景色を見てみたいなあと企んでいます。

3、クレデンシャル(巡礼手帳)を購入する

巡礼を始めるには、クレデンシャルという巡礼手帳が必要です。
この手帳に宿泊するアルベルゲやカフェなどでスタンプを押して貰い、これが歩いた証明となります。

僕はフランスの道のスタート地点である、「サン・ジャン・ピエ・ド・ポー」という街の事務所で購入しました。
現地ではスペインの各町で入手する事が出来ます。
詳細→サンティアゴ友の会 – クレデンシャル(La Credencial:巡礼手帳)

4、海外旅行保険に入ろう

私が旅をしていた時は長期旅行中で、14万円ほどの年契約の海外旅行保険に入っていました。
カメラや荷物を盗まれましたが、保険金がおりたのでダメージを少なくする事ができました。

90日以内の旅行の場合、クレジットカード付帯の海外旅行障害保険がオススメです。
1日の入院(最高270万まで)や、携行品被害(最高20万)が保証されます。
入会金・年会費無料のエポスカードをおすすめします。

エポスカードの内容を見てみる

5、スペイン巡礼の荷物を揃える

旅の前、僕は歩く事が好きなため、780キロを難なくゴールに辿り着けてしまう気がしていました。
なので、自分に負荷を与えるために全荷物25キロを背負って歩くことにしました。
(通常は不要な荷物をゴール地点のサンティアゴへ郵送して荷物を軽くして歩きます。)

実際に780キロを歩いてみて、何を持って歩いていたか、何が必要だったかを、以下に詳細にご紹介致します。


バックパック(グレゴリー バルトロ65)
アフリカのエチオピアで盗まれるあの日まで持ち歩いていたバックパック。
バックパック界のロールスロイスと言われています。

このバックパックを2年間使用して素晴らしいと思ったのが、肩と腰のベルト部分に使われているウレタンの質の良さでした。
程よい硬さでと柔らかさが肩の負担を和らげ、バックが背中全体に吸い付くように密着します。
荷物を入れて走り回ってもブレが少ないので、バランスを崩すこと無く歩く事が出来ました。

このバックパックがあったから、あの巡礼を乗り切れたと言っても過言ではありません。
背中と腰にしっかり密着するバックパックがおすすめです!


トレッキングシューズ(マムート テトンGT)
スペイン巡礼の直前、雪のドイツで穴だらけだった靴を捨て、新たに購入した高性能トレッキングシューズ。
マムート製の「Teton GT」を買いました。

巡礼の最中、天気が良い日はルンルンで歩けるのですが、山を登ったり、雨や雪が降ることも多くありました。
水たまりに足を突っ込み、靴がびしょびしょになりましたが、ゴアテックスの処理がされていたこのトレッキングシューズは、靴の中に水は入ることはありませんでした。
雨も雪にも登山にも、様々なシーンで足を守ってくれたこのトレッキングシューズに感謝しています。

防水(ゴアッテックス)処理がされた靴がおすすめです!


寝袋(OUTERDO)

巡礼のためにフランスで購入した寝袋。
0度〜5度の気温まで耐えられる薄手の素材のものを購入しました。

冬の寒さを恐れていましたが、宿泊した全てのアルベルゲの部屋で暖房が効いていたので、薄手の寝袋でもぐっすりと安眠する事が出来ました。

寝袋は、冬でも薄手で軽いもので十分!


Maps.me(携帯地図アプリ)
スマートフォンを持っているならば、Maps.meをインストールしましょう。
Google Mapは、日本で常にオンライン状態の場合に素晴らしい力を発揮してくれますが、外国へ行くとSIMをつけない限りオフラインになり、地図情報を読み込みません。
「Maps.me」があれば、事前にWifi環境のある場所で地図情報(スペインの地区別にデータがある)をダウンロードしておけば、その情報から現在地がわかります。
道中は道しるべがあるとはいえ迷う事も多いので、地図アプリを使って安心して歩きましょう。

Maps.me ダウンロード  Apple Store Google Play


巡礼のガイドブック
フランス人の道のルートや、宿情報、観光情報がまとまったガイドブック。
インターネットが発達しているこの時代、情報はその都度検索すればいいやというスタンスで、ガイドブックの必要性を感じていませんでした。
しかし旅がはじまると、意外にも忙しい。

夕方頃に宿について食事の準備。洗濯機と乾燥機を回し、食事を済ませたら風呂へ入り、翌日の準備をして就寝。
1日歩き通した体はすぐに眠りにつこうとします。

次の目的地のルートやどの宿に泊まるかを調べる訳ですが、それを毎日やるのがとてもしんどかった覚えがあります。
巡礼中に出会う旅人に必ず詳しい人がいますが、なるべく自分で情報は持っていたほうがベストです。

ガイドブックは無くても平気だけど、あると便利で楽である!


その他に持っていたもの
以下、巡礼時の細かい持ち物を列挙致します。

現金 31日間合計で8万円ほど使いました。現金を持ち歩くのは怖いので、街中にあるATMを使い、クレジットカードでその都度ユーロを下ろしていました。
雨具 上下セパレートのタイプを使いました。ちょっとした小雨は折りたたみ傘も時々使っていました。
カメラ EOS5DMark2とレンズ3本を持ち歩いていました。写真にこだわっていましたので、必要な持ち物でした。サブバッグに入れていました。
パソコン Asus製の約5万円のパソコンとハードディスクを持ち歩いていました。あまり使わなかったので、持ち歩く必要はありません。デジカメのデータが一杯になった時にデータ移動はたまにしていました。サブバッグに入れていました。
電源タップ アルベルゲ(宿)にチェックインすると、電源の争奪戦が始まります。その争いを無くしてくれるのが、タコ足付きの延長コードです。持っていると皆に感謝されますよ。
M バッテリ 地図情報を頼りに歩く場合、すぐに電池が切れるので、モバイルバッテリーは必須です。3回くらいフル充電出来るタイプがオススメです。
変換プラグ 電源コンセントを日本の仕様からヨーロッパの仕様へ変換するアダプタです。
ライト 皆が眠り静まり返っている暗いドミトリーで必要です。携帯の液晶でも十分でも。
靴下 長時間歩くと足の裏がジンジンしてきます。厚手の靴下を履くと和らぎますが、40キロ歩くと結局ジンジンします。
手袋  雪が舞っていたので冬はあるといいですが、僕は無くても進みました。猛烈に凍えました。
タオル 速乾性のがベストですが、僕は普通の厚手のバスタオルを持っていました。乾かない時は歩きながら乾かしていました。
下着 速乾性のものがベストです。洗濯出来ない日もあるので、三日分くらい用意しておきましょう。
サンダル 宿の中で移動する時に、重い靴をいちいち履かなくてい良いので便利。必須ではないけど、地味に重要です。
爪切り 宿で誰か貸してくれますが、持っていても良いでしょう。
洗剤 空のペットボトルに適量を入れて持ち歩いていました。現地で購入して詰め替えていました。
洗面用具 石鹸・歯ブラシ・シャンプーなどは小さなポシェットに入れて持ち歩いていました。現地でも購入可能。

以上、スペイン巡礼の準備に必要な情報でした!
次回から、巡礼の記事がスタートです!

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