KENJI HIROTA PHOTOGRAPHY

房総半島カメラマン・ヒロタケンジ

イラン・タブリーズからマークへ、トルコ陸路国境越え

, …
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約5分

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首都テヘランからタブリーズへ

▼放浪327日目 2014/10/30(木)
ウズベキスタンで忘れたカメラを受け取りに、首都テヘランからトルコへ移動する。

バスに乗り出発の時を待っていると、男が入ってきてお菓子を配りだした。
おおVIPバスでも無いのに無料のお菓子が付いているとは!
とテンションが上がり食べていると、配った男が戻って手のひらを返しお金を要求してきた。

あれ、お菓子無料じゃないの。
男はバスのスタッフではなく、売り子だった。やられた。
悔しかったが菓子代200円ほどを支払った。

11時15分に出発したバスは8時間後の19時15分、タブリーズに到着した。30万リエル(約1050円)
Fullscreen capture 1202016 22103 PM

 

素敵な家族からのお誘い

バス停からローカルバスで町の中心に降りると、3人連れのファミリーが声をかけてきた。
中学生くらいの女の子が両親に促されモジモジしながら、「今晩我が家に来て泊まりませんか?」と言ってきた。
おおおお、嬉しい!
第一印象でとても優しい良い雰囲気の家族で、是非とも彼らの家に泊まりたいと思っていた。
直観でこの家族と仲良くなれるっ、という確信があった。

しかし、すぐにWifiを使いたい用事と翌日の予定があった為、断腸の思いで断ってしまった。
こういった突発的な出来事に対応出来るようにいつも予定を入れないのだが、今回はトルコへ急がねばならない。
嗚呼、今でもこの家族と一緒に過ごせなかった事を悔やむ。
それくらいに、良い雰囲気を持った家族だった。

 

タブリーズの安宿

1時間歩きまわり、現地人が教えてくれた安宿にチェックインをする。
宿泊した宿の名前は忘れたが、一泊20万リエル(約700円)。Wifiは別料金。
薄暗い雰囲気で独房のような雰囲気がしたが、割と清潔に保たれていて不自由しない。
IMG_3395

場所はゴレスターン広場の近くにある。
Google Map → https://goo.gl/maps/wqitawAn3bq
Fullscreen capture 1202016 25807 PM

宿には合宿だか試合で、サッカー選手の若者が沢山泊まっていた。
彼らとワイワイしながら、楽しい夜を過ごした。
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タブリーズの観光・歴史的バザール

▼放浪328日目 2014/10/31(金)
朝方、シーラーズとテヘランで会ったあゆみちゃんと再々会した。

イランはアメリカの経済制裁によりATMが使えず米ドルの現金が必要なのだが、あゆみちゃんは国境へ抜ける現金が不足してしまいSOSを発動していた。
そこに丁度よく私がタブリーズへ寄り、現金を貸すことが出来たのである。
人の役に立てるのは嬉しいものだ。

 
夜は少しバザールを見学した。
後で知ったが、タブリーズのバザールは世界遺産に登録された由緒ある場所のようで、たしかに規模が大きかった。
この時写真を撮らなかったのでネットから拾った写真を添付する。
出典:http://www.irantourismcenter.com/?page_id=5500
Tabriz-Bazaar

 

タブリーズからマークーへ

▼放浪329日目 2014/11/1(土)
朝7時にタクシーでバスターミナルまで行き、マークー行きのバスに乗り込む。9万リエル(約315円)
約3時間程で国境の街、マークーに到着。
Fullscreen capture 1202016 35656 PM

バスをを降りてすぐにタクシーで国境付近まで運んで貰う。12万リエル(420円)
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イランを出る前に。最後に。ホレシュテバーデムジャーンが食べたい。
言うと、タクシーの運転手がお店を案内してくれた。

やった、イラン最後の思い出に大好物が食べれる!
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違う!これはホレシュテ・ゲイメ
ナス入ってないっっっ!(泣)
ホレシュテだけど、バーデムジャーンじゃないっっ!(悲)
もういいっっ!(哀)と、文句を言いながら平らげた。

 
「ホシュ マゼール!(美味しいね!)」
とお得意のペルシャ語で言っても、店主達にいまひとつ通じない。

この辺りの地域は、皆アーザリー語(隣国アゼルバイジャンの言葉)を話すらしい。
せっかく覚えたペルシャ語もここで無効化してしまった。
37日間に及ぶイランの旅が終わりを告げようとしている。
 

イランの旅の終わり

国境まで3キロの道を、のんびりと景色を見ながら歩いた。
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走馬灯のようにイランの思い出が蘇る。

道でチン!チョン!とからかわれたり。
若者集団に囲まれて恐怖を覚えたり。
家に招待してご飯を食べさせてくれた英語の先生。
バスの乗車を無料にしてくれた公共バス運転手。
ターミナルでタクシー運転手に鞄を開けられて怒鳴った事。
サンドウィッチを無料で御馳走してくれた店主。

旅の情熱が薄れたとか、もう無気力だとかほざきながら、振り返ると沢山の思い出ができた。
さらば。ありがとう、イラン。
 

14時。後ろ髪を引かれながらイランに別れを告げ、11か国目トルコに入国した。

トルコへ入国してからの旅行記はこちら👇
>>トルコ・イスタンブールで1ヶ月ぶりに舞い戻った愛しのカメラ

つづく

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